フリーランスエンジニアの効果的なお金の管理とオススメの節税方法を紹介

2023年10月31日2023年11月10日

働く場所や時間に縛られず、自由な働き方が魅力的なフリーランス。一方で収入の不安定さや、自分での経理業務など、お金に関する悩みが尽きないのも事実です。しかし、ご安心ください。フリーランスに必要なお金に関する知識をしっかりと身につけてさえいれば、不安を感じることなくフリーランス生活を謳歌できるはずです。本記事では、フリーランスエンジニアとしてスムーズにスタートを切るための「お金の管理術」について紹介します。独立前に知っておきたいポイントをまとめていますので、ぜひ参考にしてください。

フリーランスがお金の管理をするべき5つの理由

そもそもなぜフリーランスはお金を適切に管理する必要があるのでしょうか。特筆すべき5つの理由について紹介します。

理由1：収入が不安定なため

フリーランスは会社員のような固定給ではなく、プロジェクトや時間、成果物ごとの報酬形態。仕事がなければ収入もないため、月によって収入が大きく変動することも。前もって仕事の波を予測し、資金を適切に管理しないと、収入の少ない時期に生活が苦しくなるリスクが発生します。

理由2：緊急時の資金確保をしておくため

フリーランスの場合、急に仕事が途切れることや病気で働けなくなることもあります。そんな予期せぬトラブルや急な出費に備えて、あらかじめ資金を確保しておくことも大切です。3〜6ヶ月分の生活費を目安に貯めておくことで、自分自身の安心感にもつながるでしょう。

理由3：確定申告時の作業が楽になるため

日常の売上や経費を管理していないと、申告時に1年分の記録をしなければならないだけではなく、

・領収書の紛失
・どの支出が経費なのかの混乱
・源泉徴収の不明確さ

など多くの問題が発生します。誤った申告による高額なペナルティのリスクが伴うため、きちんとした収支管理を行う必要があります。

理由4：節税対策をしないと損をしてしまうため

フリーランスの場合、収入に応じて税金がかかるため、適切な経費の計上や税控除の活用をしないと、必要以上の税金を支払ってしまうことになります。正確なお金の管理とともに節税対策をとることで、フリーランスとしてより経済的に安定できるはずです。

理由5：ビジネスを成長させるため

お金の管理を適切に行うことは、安定した生活や不測の事態に備えられるだけではなく、自身の成長に向けた投資にも役立ちます。自己投資により新たなスキルや技術を身に着け、市場内における競争力を高めることで、持続的なフリーランス生活を送れるようになります。

効果的なお金の管理方法

では、どうすればお金を適切に管理できるのでしょうか。具体的な方法について見ていきましょう。

事業用の銀行口座やクレジットカードをもつ

プライベート用とは分けて事業用の口座やカードを利用することで、ビジネスに関する収入や支出を一元的に把握しやすくなります。また、確定申告時の計算をしやすくし、税務上のミスを避けるのにも役立ちます。お金の流れを透明化することで、長期的なビジネスの運営ができるでしょう。

会計ソフトを導入する

ビジネスに関する収入・支出や経費をデジタル上で効率的に管理するために、会計ソフトを導入するのがオススメです。会計ソフトを使用すると、日常の家計簿をつける感覚でビジネスの収支を簡単に管理することができます。さらに、確定申告に必要な書類も簡易的に作成できるため、税務の手続きが格段に楽になります。会計ソフトの利用は、通信費などの項目で経費として計上できるため、積極的に活用しましょう。

契約書類の準備（見積書・請求書・契約書）

フリーランスにとって、契約書はお金に関する約束を証明する大切なものです。クライアントとの関係を透明化し、誤解やトラブルを避けるための鍵にもなるため、しっかりと準備しておくことが重要です。イチからの作成は難しいですが、上述した会計ソフトを使用すれば簡単に作成することができます。

領収書や請求書はきちんと保管しておく

経費の際の領収書やクライアントへの請求書は大切に保管することが必要です。特に、領収書の保管は法的義務があり、適切に保管していないと税務調査時にペナルティを受けるリスクが発生することも。保管しなかった結果、経費として申告できないと無駄に税金が増えてしまうこともあるため注意しましょう。

ファイナンシャルプランナーに依頼する

適切な金融戦略や資産の管理を行うために、お金の専門家であるファイナンシャルプランナー(FP)のアドバイスやサポートを利用することも良い手段だといえます。

FPは、

貯蓄
投資
保険
税金
リタイアメントプラン

など、多岐にわたる金融面でのサポートを期待できるため、活用することでより安定した経済的基盤を築くことができるはずです。

お金に関する知識を身に付ける

会計ソフトや専門家に頼るだけでなく、自身でも基本的な財務知識や税制の理解を深めることは欠かせません。

・収支の管理方法
・税制の基礎
・投資や節税の基本

など、

日々のビジネスや生活に関連する金融の知識を学び、自らの知識として持っておくことで、将来にわたって安定した経済活動を行えるようになるでしょう。

フリーランスにオススメの節税方法

お金を管理し増やすためにはには仕事量を増やしたり、単価をあげることはもちろんですが、節税対策も欠かせません。具体的な方法についてご紹介します。

経費にできるものを把握する

収入から経費を引いた課税所得に対して課税されるため、いかに経費を計上するかが節税のポイント。

例えば、

・携帯代
・インターネット代
・打ち合わせのカフェ代

など、事業で使ったお金に関しては経費にすることができます。ただ、明らかに事業と関係のないものを経費として計上すると違法になりますので、気をつけましょう。

確定申告は青色申告で行う

確定申告には

「白色申告」と「青色申告」

がありますが、

最大65万円の所得控除が受けられるため、青色申告を選ぶことをオススメします。会計ソフトでの帳簿付けを日常的に行えば、申告書類も自動生成することができるため、大きな節税効果を享受できる青色申告で確定申告を行いましょう。

iDeco（個人型確定拠出年金）に加入する

個人が積み立てる年金制度に加入すると、掛け金は確定申告で所得から差し引けるため、節税対策となります。また、フリーランスは老後の年金が会社員に比べて少なくなるリスクがあるため、老後に向けてiDeCoを活用することで資金を蓄えておけることも大きな魅力になるはずです。

小規模企業共済に加入する

小規模企業共済は、月々1000円〜7万円の積み立てで、廃業時に退職金を受け取る制度です。フリーランスには退職金がないため、老後の蓄えとして多くの人が利用しています。全額所得控除が可能で、節税効果が大きい点でiDeCoと似ていますが、iDeCoと比較してシンプルに積み立てるだけで、金融商品の選定やマイナスリスクがないのが魅力的です。利益が増えることはないが、リスクもなく、安心して取り組むことができます。金融選定に不安を感じるフリーランスや、手軽に始めたい人にはおすすめです。

ふるさと納税をはじめる

ふるさと納税は、好きな自治体に寄付し、返礼品を受け取ると同時に、所得税や住民税から寄附金を控除できる制度です。返礼品が特徴的で、地域の特産品から家電、宿泊券、家具まで多岐にわたり、節税対策になるだけではなく、豪華な商品を手頃な価格で入手することができるため、現在まで多くの人々に取り入れられています。