ゲーム、アニメ、映画、建築などの業界で活躍している3Dデザイナー。専門職であるため、会社員からフリーランスへの転向を考えている方も多いのではないでしょうか。フリーランスは働く場所や時間を制限されないため、コロナ禍以降特に注目されています。本記事では、3Dデザイナーの仕事内容や、フリーランス3Dデザイナーとして働くメリット・デメリット、給与相場、成功するポイントなどをご紹介します。
3Dデザイナーの仕事内容
まずは、3Dデザイナーとはどんな仕事なのかご紹介します。
3Dデザイナーとは
3Dデザイナーは、主に3DCG(3次元コンピュータグラフィックス)のデザインや制作を手がける専門職です。3DCG技術は、アニメや映画の立体的なグラフィックスや、自動車の3Dシミュレーション、建築物の3Dパース図など幅広い業界で用いられており、3Dデザイナーが活躍する業種も多岐にわたります。
3Dデザイナーの仕事内容
3DCGの制作はいくつかの工程に分かれており、複数人で分業されていることが多いです。今回は、3DCGができるまでの全体の流れをご紹介します。
モデリングとは、平面のデザインを元に立体的なCGモデルを作っていく工程。3DCG制作用のソフトを使って、いくつものパーツを組み合わせながら立体化していきます。
テクスチャーは、モデリングしたオブジェクトに色や表面の質感を貼り付け、よりリアルなデザインへと引き上げる工程です。テクスチャーにはIllustratorやPhotoshop、3DCGソフトを用います。
リギングは、3Dモデルを動かすための仕組みを作る工程で、「セットアップ」とも呼ばれます。3Dモデルに骨組みを埋め込んで関連付けし、関節などの回転する部分が自然に動くよう基盤を作っていきます。
アニメーション(モーション)は、リギングした3Dモデルに本格的な動きをつけていく工程です。フレームレート(1秒間に何枚の静止画を使うか)の設定、時間軸にあわせたポージングの設定など、オブジェクトが自然な動きや表情となるよう細かく調整を行います。
ライティングは、3Dモデルの照明に関する設定を行う工程です。どんな光を、どの角度から、どの強さで当てるかを細かく調整していきます。
レンダリングは、コンピュータ上でデータの処理・演算を行い、完成したCGデータを出力する工程です。映像などデータ量が多い場合、レンダリングに数日かかることもあります。
フリーランス3Dデザイナーのメリットとデメリット

フリーランス3Dデザイナーにはどんなメリット・デメリットがあるのでしょうか。以下で詳しく解説します。
3Dデザイナーは、もともと2次元だったキャラクターやモノを立体化し、動きをつける仕事です。たとえばアニメや映画の制作現場の場合、立体化して動きや繊細な表情をつけるのは「キャラクターに命を吹き込む」作業そのもの。その使命感や影響力の大きさに魅力を感じ、3Dデザイナーを目指す方が多いようです。
また3Dデザインはその作品のクオリティにも直結するため、スキルを極めれば極めるほどクライアントからの評価も高まります。実績豊富なフリーランス3Dデザイナーであれば、高収入が期待できるでしょう。
3Dデザイナーは華やかな仕事に見られますが、仕事内容はとても地味で根気のいる作業の連続です。拘束時間の長さや、長時間PCに向き合っていなければならないことに苦労を感じる方も多いでしょう。またCG業界は技術の移り変わりが早いため、古いスキルや設備のまま仕事を続けていると流行に乗り遅れてしまい、需要も減少してしまいます。常に最新トレンドを追いかけねばならない大変さがあるでしょう。
給与相場
「求人ボックス 給料ナビ ※2023年10月25日現在」によると、3Dデザイナーの平均年収は527万円。年齢が高まるほど年収も上がっていく傾向にありますが、その理由は経験年数や実績数が増えることで作品のクオリティも高まるから。そのため年収を高めるためには、何より経験を積むことが重要です。また3Dデザイナーの仕事は、より複雑で繊細な描写・表現が求められる案件ほど単価が高まる傾向があります。
3Dデザイナーの将来性
結論から書くと、3Dデザイナーは今後さらに需要が高まる仕事と言えます。その理由は、3D技術が非常に幅広い業界で活用されていることに加え、近年では現実世界に仮想空間を生み出す「VR」や、実世界とバーチャルグラフィックスを合成した「AR」といった最新技術が目覚ましい発展を遂げているから。VR・ARには3D技術が不可欠であるため、今後ますます3Dデザイナーの存在が欠かせなくなっていくでしょう。経験・実績を積みつつ、最新技術もこまめに取り入れることができれば、フリーランス3Dデザイナーとしても十分活躍していけるはずです。
スキルアップのポイント
前述のとおり、3Dデザイナーのスキルアップのポイントは何より「多くの経験を積むこと」。Maya、3ds Maxといった3DCGソフトやIllustrator・Photoshopの操作スキルを向上させ、作業効率や作業スピードを高めていくことで、おのずと仕事の質も向上します。また参考書を読んだり、スクールに通ったり、資格を取得したり…と定期的にインプットを行うことも、スキルアップにつながるでしょう。
そのほか、まだ3Dデザインの経験が浅い方は、立体物や空間の把握能力を高めるためにデッサンを練習するのもおすすめです。骨や関節の動きを勉強することは、3Dデザイナーの基礎力を高める重要なポイントと言えます。また発想力も大切であるため、日頃からCG作品や映像作品をよく観察しておきましょう。
フリーランスとして成功するためのポイント
フリーランス3Dデザイナーとして活躍するためには、まずはスキルや実務経験が必須となります。3Dデザインの経験がない方・浅い方は、専門学校や大学にてソフト操作やデザインの基礎知識・スキルを身につけましょう。
また未経験からいきなりフリーランスになるよりは、一度会社に就職して幅広い仕事を経験するのがおすすめ。人脈が作れるほか、取引先やプロジェクトメンバーとのコミュニケーションの取り方といったビジネススキルの基礎が学べます。特に最近はスマホゲームの需要が高いため、業種にこだわりがなければゲーム開発企業に就職してみるとよいでしょう。
フリーランスになったら、まずは案件獲得を行います。案件獲得の方法としては、友人・知人などからの紹介、フリーランス専用のエージェントサービスやクラウドソーシングサービスの活用、求人への応募などがあります。
またフリーランスの場合、ポートフォリオの作成は必須です。自身の実績やスキル、プロフィールを分かりやすくまとめておくことで、クライアント側も依頼がしやすくなります。
ポートフォリオ作成のポイントは、「分かりやすさとインパクト」。ポートフォリオのファーストビューには代表作や目立つ作品を配置し、印象を残しましょう。
さらに、これまでの来歴や参画したプロジェクトは時系列順に整理し、一目でスキル・経験が分かるようにしておきましょう。また連絡先を忘れず書いておくのも大切ですよ。
じっくりと経験・スキルを積み上げることが、活躍の鍵となる
本記事では、3Dデザイナーの仕事内容や、フリーランス3Dデザイナーとして働くメリット・デメリット、給与相場、成功するポイントなどについて解説しました。3Dデザイナーはデザイン分野の専門職であるため、仕事のクオリティが市場価値に直結します。まずは何度もインプット・アウトプットを繰り返して、スキルを高めてみてください。現場からの評価が高まれば、フリーランスでも十分活躍していけるはずです。
また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。