フリーランスの平均報酬は?業種別の平均年収と報酬アップのためのヒント

リモートワークの普及、副業解禁やDX化に伴うIT系職種の需要増加など、さまざまな背景から昨今フリーランス人口は増加傾向にあります。フリーランス向けのクラウドソーシングやコワーキングスペース、交流会、イベントなども増え、フリーランスになるハードルも年々下がっています。

昨今は人々の価値観も多様化しています。終身雇用や年功序列は終焉を迎え、1社に勤めあげる時代ではなくなりました。自分の身は自分で守るという意識も高まり、複数の取引先と仕事をしてリスク分散する方も増えています。

こうした背景も相まって

これからフリーランスになろう

と考えている方も多いのではないでしょうか。

しかし、フリーランスの報酬に関する情報は決して多いとは言えません。そこで本記事ではフリーランスの平均報酬について業種別・経験年数別に解説します。

目次

フリーランスの報酬形態について

フリーランスの報酬形態は「成果報酬制」

その内容は、

・時間単価
・日単価
・プロジェクト単価

などクライアントとの契約によって変わります。

会社員のように毎月決まった給与が支払われるわけではないので、働いた分だけ収入があがっていくメリットがある一方で、案件を獲得できず仕事がなければ報酬も「0」です。フリーランスには自分で収入や働く時間、案件をコントロールできる自由度がありますが、案件獲得も事務作業も、基本的には自分で行う必要があります。

フリーランスの業種別平均報酬

では、業種別にフリーランスの平均報酬を見ていきましょう。

ITエンジニア

フリーランスエンジニアの平均年収は、

・SEで700万~1000万円
・プログラマーで600万円
・ネットワークエンジニアで600万〜700万円
・データベースエンジニアで500万〜600万円
・Webエンジニアで500万〜700万円
・マークアップ/フロントエンドエンジニアで500万円前後
・制御・組み込み系エンジニアで600万円前後
・テストエンジニアで400万〜500万円
・ブリッジSEで500万〜800万円
・プロジェクトマネージャーで550万〜650万円
(※1)

となっています。

デザイナー

デザイナーの平均年収は、

・Webデザイナーで300万〜600万円
・グラフィックデザイナーで700万〜800万円
・UI/UXデザイナーで80万〜960万円
(※2)

となっています。

平均年収の高さではUI/UXデザイナーが最も高いのですが、収入に幅があり実績・経験・スキルによって、報酬に大きな差が生じているようです。

マーケター

マーケターの平均年収は300万〜400万円が最も多く、時間単価は1300円〜4000円程度になります。

案件ごとの価格帯を見ていくと

・ディレクター案件で30万〜80万円程度
・広告運用案件で10万〜70万円程度
・NS運用案件で1万〜3万円程度
(※2)

が相場のようです。

Webマーケターはキャリアの浅い方からベテランまで幅広いので、月収4万円程度の人も入れば、年収600万〜1200万円ほど稼ぐ人も。またリモート案件よりも、常駐案件の方が単価が高い傾向にあるようです。

編集者・ライター

フリーランス編集者やライターの平均年収は200万〜600万円がボリュームゾーンのようです。

レベル別の文字単価で見ていくと

・未経験ライターで0.5円
・中級ライターで1〜2円
・上級ライターで5円程度
(※2)

となっています。

ただしこれはクラウドソーシングなどで案件を獲得した場合の価格帯。企業から直接発注を受ける場合、その単価はさらにアップします。また取材や企画、顧客対応、撮影、入稿まで対応できる方は、各工程ごとに報酬が発生するため、さらなる単価アップが狙えます。

コンサルタント

フリーランスコンサルタントの平均年収は1200万〜2400万円程になります。月単価100万〜200万円の案件も珍しくなく、時間単価1万円以上の人も多いようです。

さらに細かく職種別で平均年収を見ていくと、

・IT、Webコンサルタントで1200万〜1500万円
・経営戦略コンサルタントで1200万〜2400万円
・財務戦略コンサルタントで1200万〜2040万円
・人事戦略コンサルタントで1200万〜1500万円
(※2)

となっています。

フリーランスが報酬アップを狙うためには?

フリーランスの報酬レンジは幅広く、実績やスキルによって大きく変わります。では、どうすればスキルを磨き、実績を重ねることができるのでしょうか。報酬アップに向けたヒントをご紹介します。

専門性を身につける

報酬アップの近道は

この分野なら任せてください

と自信を持って言えるようになることです。

トレンドの技術を身につけることはもちろんですが、それに加え競合の少ない専門性を身につけたり、複数のスキルを掛け合わせて希少価値を高めたり、差別化を図るための自己研鑽が欠かせません。

ポートフォリオを作成する

発注者があなたの経歴や実績をパッと見て把握できるようにポートフォリオを作成しましょう。事例や実績を掲載したポートフォリオサイトに加え、商談時にプレゼンできるようなスライドも作成しておくと良いでしょう。クライアントから許可をもらえるのであれば、実績を定期的に自身のSNSアカウントで発信して、アピールしましょう。

人脈をつくる

継続的に案件を獲得するためには人脈が欠かせません。法人が全く取引実績がないフリーランスに仕事を依頼する場合、大きなハードルがあります。そのため、フリーランスの多くは仕事仲間や元同僚といった知人から案件を獲得しているケースがほとんどです。

全く人脈がない

という方は業界のイベントオンラインコミュニティに参加して、人脈を広げていきましょう。また昨今はSNSでつながった人に企業が仕事を依頼するケースも増えています。特にライター、カメラマン、デザイナーなど、クリエイターのクレジットが成果物に入る案件では発注側がSNSでの影響力を気にするケースが多いので、SNSでフォロワーを増やす試みも有効です。

交渉力を身につける

「言い値でやります」と言えば、たしかに受注率は高まるかもしれません。しかし安く大量に引き受けているとそれだけ多くの案件をこなす必要があるため、精神的にも肉体的にも疲弊していきます。その結果、一つひとつの仕事が雑になり、クオリティが下がっていく恐れも。その結果、クライアントの信頼を失ってしまっては誰も幸せになりません。自分が気持ちよく働き、適切なクオリティを担保するためにはどの程度の報酬が必要か把握し、クライアントに提案することは決して失礼ではありません。むしろ「これしかもらえないなら手を抜こう」と雑な仕事をする方が、誠実さに欠ける行為と言えるでしょう。時にはクライアントと交渉する勇気も持ちましょう。

契約書を交わす

口約束で報酬を決めてしまうとお互い認識がズレていた場合にトラブルに発展する恐れもあります。口頭やメールベースで報酬を伝えられたとしても、「言った言わない」のトラブルを回避するために、契約書を交わして報酬や業務内容を明確にしておきましょう。フリーランスの場合、報酬の支払い遅延などもありがちです。契約書を交わすことで、報酬の支払い遅延の防止にもつながります。

フリーランスは、スキル次第で大幅収入アップを目指せる

ご紹介した通り、フリーランスは成果報酬型報酬形態です。スキルがあり売れっ子になれば青天井で収入が増えますが、スキル不足で仕事がなければ収入はありません。実力が収入に直結するシビアな側面がありますが、裏を返せば実力がある方なら会社員以上に稼ぐことができる可能性のある働き方です。本記事でご紹介した内容を参考に、ぜひ収入アップを目指してください。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

<参考>

※1…フリーランスエンジニアの年収一覧!IT業界の職種別やプログラマーの言語別などで紹介 | Midworks

※2…フリーランスの平均年収は?職種別の給料相場と収入アップのコツ | ITプロマガジン

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