C言語とはどんな言語?基礎知識とその重要性をご紹介

プログラミング言語として、さまざまなシステムに用いられている「C言語」。ITエンジニア未経験の方でも、一度は名前を聞いたことがあるのではないでしょうか?本記事では、そんなC言語について徹底解説。C言語の歴史や特徴、C言語を学ぶメリットや習得方法、将来性など、さまざまな観点からC言語を掘り下げます。現在ITエンジニアを目指している方は、ぜひ最後までご覧ください。

目次

C言語とは

C言語は、

アメリカで1972年に開発された歴史あるプログラミング言語です。ハードウェアからシステムまで非常に幅広い開発に使用できるため、“システム開発のベース”とも呼ばれます。

全世界に普及しており、日本でもC言語を用いたシステムは多く存在します。

C言語が生まれた背景

C言語は、

米ベル研究所のデニス・リッチーが主体となって開発された言語です。デニス・リッチーは当時UnixというOSを機械語(0と1だけで構成された原始的なプログラミング言語)や「B言語」を用いて開発していたのですが、さらにコンパクトで効率的なプログラムを実現したいと考え、B言語を改良することに。

その結果生まれたのが、後々全世界へ普及することとなるC言語です。その後C言語は、1983年にANSI(米国標準協会)によって標準化され、ISOにも承認。さらに「C++」「C#」「Objective-C」「JavaScript」など、多くのプログラミング言語の基礎となりました。

誕生から50年以上が経った今でも、多くのシステムにC言語が活用されています。

C言語の特徴

C言語には、主に3つの特徴があります。

・手続き型言語

手続き型言語とは、プログラムの命令や手続きを順を追って記述する構成のプログラミング言語のこと。順番通りに処理を行っていくため

コードが記述しやすい

流れを理解しやすい

といった特徴があります。C言語は、代表的な手続き型言語の1つです。

・処理スピードの速さ

C言語は、

トップクラスに処理速度が速く、コンパクトなプログラムを作ることができます。プログラムは実行する際に機械語への変換が必要なのですが、C言語はプログラム全体をすぐに変換できる「コンパイラ型言語」であるため、コンパクトに処理することが可能。またC言語のコンパイラは最適化(プログラムの無駄を省くこと)に優れているため、数あるコンパイラ型言語の中でも特にスピーディーに処理が行えると言われています。

・マルチプラットフォーム

C言語は特定の環境に依存せず、さまざまなOSやプロセッサで実行ができる「マルチプラットフォーム」に対応した言語です。

Windows、macOS、LinuxといったOSのほか、Intel社・AMD社・ARM社などのプロセッサにも対応できます。

・さまざまな開発に活用可能

上に挙げた性能や汎用性の高さにより、C言語は非常に多岐にわたるシステム開発に活用できます。C言語が生まれるきっかけとなったOS開発はもちろんのこと、

・アプリケーション
・スマホアプリ
・組み込み制御機器
・IoT
・ロボット

などもC言語での開発が可能。

特にハードウェアや組み込み開発に強く、人工衛星や宇宙ステーションの制御システムにもC言語が用いられています。

C言語を学ぶメリット

前述のとおりC言語は非常に汎用性が高く、さまざまなシステムを開発することができます。もちろん例外もありますが、C言語が使えるとかなり多くのプロジェクトに参画可能となるため、幅広いクライアントから重宝されるでしょう。特に処理速度が求められる案件では、C言語のスキルは必要不可欠となります。

また、C言語はC++、C#、Java、JavaScriptといったプログラミング言語のベースになっているため、C言語が理解できればその他の言語の解読もスムーズになります。歴史ある言語であるため最初はスキル習得に苦労するかもしれませんが、ITエンジニア経験が浅い方はまずC言語を勉強しておくと、その後のスキル転用がしやすくなるでしょう。

C言語を習得するためのステップ

続いて、C言語を習得するための5ステップをご紹介します。

Linuxのコマンドを学ぶ

C言語の学習に入る前に、まずはLinuxコマンドを学んでみましょう。

Linuxコマンドは、LinuxのOS操作を行う際に必須となるもの。

先にこちらを覚えておくと、その後のC言語の学習がより効率的に進みます。

C言語の学習方法を学ぶ

C言語は、習得するのが難しい言語だと言われています。そのためいきなり文法などを覚えようとするのではなく、

C言語とはどんな言語か

どのような順序で学べばよいか…

など、学習方法の全貌をおさえてみてください。動画やスライドなど、分かりやすくまとめてくれているものをチェックしてみましょう。

学習コンテンツを活用し、C言語を学ぶ

先ほど触れたとおりC言語は難易度が高めなため、スクールに通って学習を進めるのが最もおすすめです。すでに他のプログラミング言語を習得している方や、C言語を一度学んだことがある方は、書籍やWebサイトを活用するのもよいでしょう。また、主に子ども向けに発売されている「プログラミング入門キット」を使うと、遊び感覚で実践的にC言語を学ぶことができます。

C言語での実践的な開発に挑戦

言語をある程度理解できたら、実際にC言語での開発にチャレンジしてみましょう。まずは、既存システムを写経して要領をつかむのがおすすめ。その後、書籍や学習サイトを活用しながら実用的なソフトを作ってみてください。

C言語の活用事例​​

C言語が活用されている代表的な事例をいくつかご紹介します。

OS

ハードウェアの制御が可能なC言語は、OSの開発によく用いられています。もともとC言語が誕生するきっかけとなったUnixや、Linux組み込み系OSなどにも活用されています。

IoT

C言語は、最近話題のIoT製品にも活用されています。IoTは持続的な電源供給がない場所で長時間使用されることも多いため、省エネであることが重要。その点C言語は無駄なく高速な処理を行うことができるため、他の言語よりもIoTに強みがあると言われています。

基幹システム

運送業界の配送システムや在庫管理システムといった基幹システムは、もし障害が発生してしまうと社会的な被害がとても大きくなってしまいます。そのため、歴史が長く処理性能も高いC言語は、よく基幹システムに活用されています。

C言語の将来性

これまでお伝えしてきたとおりC言語は非常に汎用性が高く、

・世界的企業の基幹システム
・家電やスマホなどの組み込みシステム
・AIやIoTなど重要なシステム

に多く活用されています。歴史がある古い言語ではありますが、運用保守や拡張案件なども含めると、ニーズが途絶える未来は当分訪れないでしょう。

またC言語はANSI/ISOによって世界標準規格となっているため、言語仕様の変化が小さく安定しているのも特徴です。これにより、APIの外部仕様として選ばれることも多いです。C++なども含め、C系の言語は今後も長く使われていくでしょう。

歴史あるC言語は、今後も安定した言語として活用されつづける

本記事では、C言語の基本情報や歴史、スキル習得の方法、将来性などについて解説しました。C言語は、世界標準規格として認証されている世界的な言語。「古い言語」と揶揄されることもありますが、それほど長く社会に定着している安定した言語であり、今後もしばらくはニーズが途絶えることはないでしょう。ITエンジニア未経験の方には少し難易度が高い言語かもしれませんが、習得できるとC++やJavaといった他の言語も理解しやすくなるため、これを機にC言語を学んでみてはいかがでしょうか。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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