ITエンジニアは、大まかにまとめると
・Webサービス業界
・通信インフラ業界
・ソフトウェア業界
・ハードウェア業界
・情報処理サービス業界
と5つの業界があり、それぞれ作るものや使うスキルが異なります。
また業界によって案件単価やニーズの大小も異なるため、年収や将来性に不安を感じているエンジニアの方は業界を変えてみてもいいかもしれません。
実際にフリーランスエンジニアとして活躍している方の中には
活躍する業界を変えたいけど、何から手をつけていいか分からない
とお悩みの方も多いと思います。
そこで本記事では、業界の転向を検討しているフリーランスエンジニアの方へ向けて、業界の選び方や、新しいスキルセットの習得方法、業界へスムーズに参入するコツ、ポートフォリオの再構築の仕方、新しい業界に適応していくポイントなど、スキルチェンジの実践的なステップをご紹介していきます。業界転向をお考えのエンジニアの方は、ぜひ参考にしてみてください。
STEP1:新しい業界を選ぶ
転向したい業界がまだ決まっていないという方は、まずは業界選びから始めましょう。
5業界の概要や特徴を簡単に説明いたします。
自社Webサービスや通販サイトなどを展開している業界。
企業例/GoogleやAmazonなど
電話やネットワークなどの回線を支える業界。
企業例/NTTドコモやSoftBankなど
スマホやPCで操作するソフトウェア・アプリケーションを開発する業界。
企業例/Microsoftやサイボウズなど
PCやスマホなどの電子機器そのものの開発や販売を行う業界。
企業例/IBMやSONY、Appleなど
データ収集や解析などを行う業界。
企業例/富士通や野村総研など
業界選びに迷っている方は、業界転向後に「何を叶えたいのか?」という観点で探してみてください。
この先も需要が消えないスキルを身につけたい
働き方を改善したい
とにかく稼ぎたい
など、優先したいことを決めておくと業界選びもスムーズになります。
また業界のトレンドやニーズが知りたい方は、フリーランスエンジニア向けのエージェントに相談してみるのもおすすめ。IT業界に精通したアドバイザーが、個人的な悩みや疑問を解決してくれます。さらにSNSやWebサイトから情報収集したり、エンジニア向けのセミナーに参加してみたりすると、よりIT業界の最新情報を詳しく知ることができるでしょう。
STEP2:新しいスキルセットを習得
業界を選べたら、次はその業界で活躍するために必要なスキルの習得に入りましょう。必要になるスキルセットについては、同業界の求人やクラウドソーシングサイトの募集要項などをチェックして把握してみてください。
新しいスキルを身につける方法は2つあります。
1つ目はWebや書籍で独学すること。独学には「自分のペースで学習ができる」「コストを抑えられる」といったメリットがある一方、勉強するもしないも自分次第であるためモチベーションの維持が難しいというデメリットがあります。
2つ目の方法は、スクールに通うこと。基礎から応用まで計画的に学ぶことができ、疑問があればプロの講師を頼れるため技術習得がしやすいというメリットがあります。一方で「十数万円など、まとまった費用が必要」「講義を受けられる時間や期間が決まっており、時間調整が難しい」といったデメリットがあります。
また、スキルチェンジは「既存のスキル・経験を活用すること」も重要なポイント。たとえば今までいた業界と新しい業界の親和性が高い場合、共通スキルや応用できるスキルも多いものです。双方の共通点・相違点を整理しながら勉強していくと、より効率的に技術習得ができるでしょう。また複数業界のスキルを併せ持っていることは、案件獲得する上では大きなアピールポイントになります。始めのうちは、どちらのスキルも必要としている企業を探して案件を獲得してみましょう。そこで新しいスキルでの実務経験を積み、徐々にスキルチェンジしていくのがおすすめです。
STEP3:業界への参入
まったく新しい業界へ参入する場合、いきなり仕事を探そうとするのはNG。やみくもに営業活動を行っても案件獲得には至りません。まずはその業界のプロフェッショナルと繋がり、人脈を作ってみてください。人脈の作り方はさまざまありますが、SNSやブログのアカウントを開設するのが最も手軽で有効な手段です。また交流会やセミナーに参加すると、より深い人間関係が築けるでしょう。交流会やセミナーなどのイベント情報はWebで検索すると簡単に出てくるほか、SNSで情報発信している企業も多いです。WebやSNSを積極的に活用してみてください。
またSNSや交流会で人脈を広げる際は、自分の強みを的確に説明できるよう前もって準備しておきましょう。新しい業界での経験は少ないとしても、これまでの業界で培った経験や能力は少なからずあるかと思います。その過去のプロジェクトで評価されたポイントや工夫したポイントをまとめておくと、「新しい業界でも活躍できそう」というイメージを与えることができるでしょう。
STEP4:ポートフォリオの再構築
業界転向やスキルチェンジを行う場合、ポートフォリオの内容も再構築する必要があります。これまでの実績は引き続き紹介しつつ、新しく習得したスキルがあることもきちんとアピールしましょう。
ポートフォリオの作り方は、業界によって少し違いがあります。
たとえば
Web業界のフロントエンドエンジニアの場合、HTML・CSS・JavaScriptのコーディングスキルがはっきり分かるように作るのが一般的。
またバックエンドエンジニアの場合は、データベースとの連携処理やAPI連携、セキュリティ対策、クラウド環境での開発経験の有無などをアピールすることが多いです。
あなたの志望する業界ではどのような作り方が最適なのか、WebやSNSで情報収集してみてください。
STEP5:新しい業界への適応
新しい業界で成功するためには、その業界の動向を追い、適応していくことが重要です。エンジニア向けのWebメディアや書籍をこまめにチェックして、各業界のトレンドを掴んでおきましょう。チェックするサイトとしては、Githubで人気の言語が分かる「Github Language Stats」や、国内で最も有名と言われるエンジニア向けブログサイト「Qiita」などがおすすめです。
また適応能力を高めるためには、こだわりを捨てることが最も大切。それまで活用していた技術や環境を新しくするのはストレスかもしれませんが、「今までのやり方が一番やりやすいに決まっている」という先入観は一度捨ててみてください。トレンドになっている技術や環境には、そうなるだけの理由が必ずあります。それを知るだけでも、新しいことに挑戦するハードルはかなり下がるかと思います。
適応能力を高めるもう一つのポイントは、軸を設定すること。特に伸ばしたい技術や活躍していきたい分野を絞っておくとトレンドへのアンテナが張りやすくなり、補うべき知識やスキルも見出しやすくなります。
業界転向やスキルチェンジを行うと、市場価値が高まる可能性が大
本記事では、業界転向する際のスキル習得の方法や、業界参入の仕方、ポートフォリオを再構築していく上でのコツ、新しい業界へ適応するためのポイントなどを解説しました。
エンジニアは、活躍する業界によって仕事内容や収入が大きく異なる職種。業界転向によって大幅な収入アップや労働時間の短縮を実現したフリーランスエンジニアは多く存在します。働く環境を変えたいと考えているフリーランスエンジニアは、ぜひ業界転向を検討してみてください。また業界転向を考えてスキルチェンジを行っていると、一人でさまざまな分野の開発が行える「フルスタックエンジニア」へと成長することも可能です。本記事も参考にしながら、市場価値の高いエンジニアを目指してみてください。
また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。