フィンテック業界でのエンジニアの仕事とは?給与相場や必要スキルも解説

「フィンテック」とは、Finance(金融)とTechnology(技術)をあわせた言葉で、金融とIT技術を組み合わせたサービスや領域のことを指します。キャッシュレス決済やインターネットバンキングなど、今や私たちの生活にも欠かせない存在となっていますね。そんなフィンテックを支えているのが、安全で使いやすいITシステムを開発するテックエンジニア。今回は、フィンテックエンジニアの仕事内容や給与相場、必要なスキルなどについて解説いたします。

目次

フィンテックエンジニアの主な仕事内容

まずは、フィンテックエンジニアの主な仕事内容をご紹介します。

企画・開発〜運用保守

フィンテックエンジニアはその他のITエンジニアと同様、基幹システムやWeb・アプリケーションなどの企画、要件定義、開発、運用保守を担います。よく使用される言語としては、Java、JavaScript、C#、Ruby、Pythonなどがあります。これまでの金融業界では開発にCOBOLを使用することも多かったですが、近年は新しいシステムへと移行する企業が増えています。

セキュリティ対策

金融サービスは、他のサービス以上に強固なセキュリティ対策が必要です。特に多くのフィンテック企業が金融ビジネスに参入している近年は、さまざまな金融サービスが利用できるようになった反面、セキュリティの脆弱性が課題となっています。そのためフィンテックエンジニアは、サーバの監視や運用・保守、情報を保護するシステムの設計・開発、さらにはサイバー攻撃を防ぐための調査・対策など、さまざまなセキュリティ対策を行います。

データ分析

近年、株価情報の把握やクレジットカードの与信審査にビッグデータを活用するケースが増えてきています。これに伴って、大手保険会社やクレジットカード会社などではデータエンジニアやデータサイエンティストのニーズが上昇中です。

ブロックチェーン技術の利用

ブロックチェーンとは、取引履歴を暗号化技術によって1本の鎖のように繋げて、正確な取引履歴を維持しようとする技術のことを指します。はじめは仮想通貨の根幹技術として発明されましたが、高い信頼性が求められる金融取引で幅広く応用ができるのではないか?と注目されています。そのためフィンテック業界では、ブロックチェーン技術を用いた開発が特に多く行われています。

フィンテックエンジニアの給与相場

求人ボックス 給料ナビ ※2023年10月16日現在」によると、フィンテックエンジニアの平均年収は544万円。一般的にフィンテックエンジニアの給与相場は、他のITエンジニアと比べて高水準であると言われています。ただし、フィンテックエンジニアの年収は仕事内容や用いる技術によって大きく異なるため注意が必要です。大手求人サイトやクラウドソーシングサイトを見てみると、想定年収500万円〜1000万円程度で募集を行っている企業が多いようです。

フィンテックエンジニアに必要なスキル・知識

続いて、フィンテックエンジニアに求められる知識や、身につけておきたいトレンド技術などをご紹介します。

Python、Java、JavaScriptなどの言語

先ほど少しご紹介しましたが、フィンテック業界ではJava、JavaScript、C#、Ruby、Pythonといった言語がよく使用されています。特に最近注目されている言語は、Python。AIや機械学習など大量なデータを処理する際に重宝されている言語で、金融機関の30%がAI技術に投資しているという調査報告もあります。今後さらに活用される可能性が高いため、フィンテック業界を志望する方はぜひPythonを習得してみてください。

ブロックチェーン

こちらも先ほど触れましたが、ブロックチェーンは「フィンテック業界に破壊的なイノベーションを起こす」と予測されている技術。国内のメガバンク各社もブロックチェーンに関する実証実験を行うなど、今後の商業化を見据えた取り組みが進んでいます。

D3.js

D3.jsとは、データをもとにブラウザ上で動的コンテンツを描画するライブラリのこと。フィンテック業界では大量のデータを統計にすることが必要であるため、D3.jsへの注目度が高まっています。

フィンテックエンジニアになるメリット・デメリット

フィンテックエンジニアにはどのような魅力や注意点があるのでしょうか。フィンテックエンジニアになるメリット・デメリットを以下でご紹介します。

メリット

フィンテック業界の大きな特徴といえば、現在ハイスピードで進化を遂げているという点。新型コロナウイルスが流行した2020年に爆発的に普及が進み、スタートアップ企業が大手と肩を並べて市場を拡大させています。そのため、フィンテック業界で働くと最先端の技術に触れることができ、自らがその進化を加速させているという大きなやりがいも感じられるでしょう。またフィンテック市場はさらなる発展が予想されるため、市場価値も高めることができます

デメリット

フィンテック業界は急速に成長しているからこそ、技術革新もとても激しいもの。「去年までトレンドだった技術がすでに過去のものになっている」なんてこともあるでしょう。常に最新情報にアンテナを貼っておかねばならない緊張感や、勉強に多くの時間を割く大変さがあるかもしれません。

フィンテック業界に転職する際のポイント

フィンテック業界に転職する場合、どのような知識・スキルを身につけておく必要があるのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。

必要となる基礎スキル

他のITエンジニアと同様、システム開発を行うためのプログラミングスキルは必須となります。さらにフィンテック業界は特にサイバー攻撃対策を重視しているため、暗号化技術などセキュリティに関する知識・技術はより多く身につけておくとよいでしょう。また、必須ではありませんが金融に関する知識やリテラシーを持っておくと、業務を行いやすくなるでしょう。

採用されやすい人の特徴

フィンテック企業の大半は、これからの成長が期待されるスタートアップやベンチャーです。そのため、一緒に働くメンバーも「新しい技術を学びたい」「自らで業界を変えていきたい」といった成長意欲や知的好奇心の高い方が多くなるかと思います。そのような考えに共感できる方や、日々の変化に柔軟に対応できる方がフィンテック業界にマッチしていると言えます。

おすすめの資格・技術

フィンテック業界ではJavaやJavaScript、Pythonなどの言語が多く使われているため、

・Oracle認定Javaプログラマ
・Javaプログラミング能力認定試験
といったJavaに関連する試験・資格や、

・CIW JavaScript スペシャリスト
などのJavaScriptの技術を証明できる資格

・Python3エンジニア認定基礎試験
・Python3エンジニア認定データ分析試験
・Python3エンジニア認定実践試験
といったPythonの知識を深める試験などを受験してみるとよいでしょう。

またブロックチェーンの関連試験である「暗号通貨技能検定」や、金融知識を幅広くアピールできる「FP(ファイナンシャルプランナー)資格」なども、フィンテック業界では役に立つでしょう。

急成長中のフィンテック業界で、最先端技術に触れよう

本記事では、フィンテック業界で働く「フィンテックエンジニア」の仕事内容や給与相場、必要なスキル、転職のポイントなどを解説しました。現在爆発的に市場が拡大し、急成長を遂げているフィンテック業界。働きながら世界の進歩を肌で感じられる、とても面白い業界です。最先端技術に触れたい方や、成長できる環境に身を置きたい方は、ぜひフィンテックエンジニアにチャレンジしてみてください。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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