フリーランスの年収相場は?市場状況と収益向上のヒントを解説します

時間や場所にとらわれず自由に働けるフリーランス。2020年に起こったパンデミックの影響もあり、フリーランスの人口は急増しています。内閣官房日本経済再生総合事務局が発表した「フリーランス実態調査結果」によると、日本では約462万人のフリーランスが働いています。

フリーランスとして働く場合、気になるのはやはり給与。フリーランス実態調査結果によると、フリーランスの年収帯として最も多いのは200万円〜300万円で会社員とあまり差はありません。その一方、年収1000万円以上を稼ぐフリーランスも全体の約1割ほどを占めています。月々の給与が決まっている会社員と違い、フリーランスはやり方次第で高収入を目指すこともできます。

この記事では、フリーランス各職種の年収相場や、フリーランスの年収を決定する要素、収入を増やすための方法などについてご紹介いたします。

目次

フリーランスとは?

フリーランスとは、

英語の「Free(自由)」と「Lance(槍)」を組み合わせた言葉。現代では、特定の会社や団体に属さず独立して働く人々のことを指します。

会社員や団体職員は毎月決まった給与額を支給されますが、フリーランスは請けた案件の単価や量に応じて収入額が変わります。ちなみに、一般的に会社員のことを「サラリーマン」と呼びますが、これはsalary(給与)にman(人)を加えた造語で、雇用主から給与をもらって生活している人のことを指しているのです。

フリーランスと会社員の違いは他にもあります。フリーランスは会社や団体に属さない「個人事業主」であるため、労働基準法などの労働法規は適用されません。つまりフリーランスは、会社員であれば必ず守られる労働時間や休日、最低賃金、有給休暇、労災補償といった規定の対象外となります。

総じて言うと、フリーランスは収入の上限下限や働く時間などを制限されることがありません。行う仕事の量や質を高めれば、会社員以上に稼ぐことも可能です。

フリーランスの年収相場

前述しましたが、内閣官房が行ったフリーランス実態調査によると、

フリーランスの年収帯として最も多いのは200万円〜300万円(約19%)。次いで年収100万円〜200万円と年収300万円〜400万円の人口が多くなっています(約16%)。他方、フリーランス白書2023によると、年収200~400万円のフリーランスが最も多いという結果が出ています(27.9%)。

職業別で見てみると、

最も年収帯が高いのはエンジニア・技術開発職およびコンサルティング系で、約8割が年収400万円以上であると回答しています。その他の職種では、同じく年収400万円以上だと回答した割合はWeb・クリエイティブ・フォト系で約5割、通訳翻訳系と出版・メディア系は約4割にとどまりました。

▼上記のように統計では、フリーランス全体の年収はあまり高くありません。

それは、フリーランスという働き方に幅があるのが理由です。

・理由1:副業でフリーランスをする人が多い。

フリーランス全体の年収が低くなる理由は、副業フリーランスやパラレルワーカーが占める層が多いためです。本業の合間に副業をするフリーランスは年収が低く、フリーランス全体の平均を下げる結果となっています。本業フリーランスのみの年収でいえば、平均年収は400万〜600万円に近くなるとされています。

・理由2:フリーランス1年目は稼げない傾向にある。

「フリーランス名鑑」によると、フリーランス1年目の年収で一番多かったのは200万円未満(82%)でした。「フリーランス白書2023」の調査では、経験が長くなるほど年収が上がっていき、10年以上になると年収400万〜600万円の層が約3割と最多です。

フリーランスが年収を高める方法は?

年収を高めていく方法はシンプル。

下記で挙げ4つのポイントを意識して仕事をすることです。詳しく解説していきます。

【1】単価が高い職種でフリーランスになる。

フリーランスとして高い年収を得るには、そもそも案件単価が高い職種に就くことです。

下記は一例です。

●エンジニア

平均年収は400万円〜800万円となっており、作業するにあたっては大変な労力も必要な分年収は高い傾向にあります。自分のスキル次第では年収1,000万円〜2,000万円稼ぐ人もいます。

●クリエイティブ系(デザイナーやイラストレーター、WEBディレクターなど)

平均年収は400万円〜800万円となっており、エンジニアの平均年収と同様にスキルや知名度によっても年収は変わってきます。

●ライター系(WEBライターや記者、編集者など)

平均年収は400万円程度とされています。 ライターの場合は、専門的な知識があれば比較的高い単価で受注しやすくなるほか、掲載媒体によっても単価に差が出るのでどんな制作物を作るかによっても年収が変化します。

●インフルエンサー系(YouTuberやインスタグラマー、ライブ配信者など)

収益化の方法は様々で、アフィリエイトをする、PR案件を受けることや視聴者に課金してもらうなどがあります。 収入の幅は広く、月数千円〜努力次第という形になります。 

【2】売上を意識して仕事をする。

フリーランスで年収を高めるコツは、

何よりもまず売上を意識すること。単価が高い案件に集中的に応募したり、契約する前に過去の実績や案件相場を提示して価格交渉を行ったり…など少しでも売上を高められないか検討してみてください。

案件単価を高めるためには、

クライアントの期待を超える成果を出すことも重要です。先回りした配慮やプラスアルファの工夫を行うこと、継続発注や単価アップに繋がる可能性が高まるでしょう。

またフリーランスエンジニアとして高収入を得るためには、

案件を絶やさないことも大切。クラウドソーシングサイトを常にチェックして応募したり、営業力や提案力を高めたりすることが案件獲得に繋がります。実績が多いほどクライアントからの信頼度も高まりますので、はじめのうちは量をこなすことを意識してみてください。

同じ案件が長年続いている場合には、単価を上げてもらうなどの契約交渉も有効です。クライアントの利益につながる提案して、案件の領域を広げたり、さらなる案件の獲得をしたりと、営業活動もフリーランスには大事な活動です。

【3】新しい知識やスキルを習得することを止めない。

常に向上心を持って、知識やスキルを吸収し続けている人が成功しています。

ライバルが少ないような希少価値の高い技術を保有していれば、単価の高い仕事を請け負うことも可能です。マネジメントスキルを身につければ、参加できるプロジェクトや案件の幅が広がり、高い年収を狙うこともできるでしょう。

時代のニーズを捉えて、ニーズに合ったスキルを身につけてください。書籍やオンラインスクールで独学するのも有りですし、外部の勉強会やセミナーに参加するのも良いでしょう。

【4】謙虚な気持ちで仕事に挑む。

謙虚な気持ちがフリーランスにとって一番大事だと言っても過言ではありません。高いスキルと実績がありながらも、仕事で関わる人たちに素直で学ぶ姿勢を見せていけば、信頼性と好感度が高くなります。逆にどれほどスキルや実績があっても、横柄な態度をとる人は敬遠されてしまいます。謙虚で礼儀正しい態度で仕事には臨んでいきましょう。

フリーランスの年収を決定する要素とは

▼まず初めに、フリーランスの「手取り金額」は以下4つの要素で決まります。

手取り=収入ー経費ー控除ー税金

それぞれの要素について、簡単に説明していきます。

①収入

フリーランスとして請け負った案件で稼いだお金です。クライアントに提出した請求書額の合計が月収になり、12ヶ月分合算したものが収入になります。

②経費

請け負った業務を納品するまでにかかった費用のことです。例えば、喫茶店での打ち合わせ代や、業務で使用するソフト代など、事業に関する費用であれば経費になります。

確定申告をすることで日々の活動費を経費にでき、最終的に払う税金を安く抑えられます。

③控除

控除とは、国が定めた各項目について該当する金額を所得から差し引いて良いとされているものです。生命保険料控除や医療費控除など、全部で14種類の控除が存在します。

④税金

上記①~③の数字をもとにして、税金が計算されます。年齢や年収、働き方などによってかかる税金は異なります。計算式は予め決まっているため、所得額によってどれだけの税金を納めるべきかを把握することが可能です。

▼年収額を増やしていくには、収入額を上げていくしかありません。

そのためにはクライアントから請け負う案件単価を上げていくか、業務を請け負う自身のキャパシティを増やしていくしかありません。

睡眠時間を削り、稼働時間を増やして業務をこなしていくのも1つの方法ですが、フリーランスは体が資本ですので、あまりオススメはできません。

高収入を得ているフリーランスは、そのほとんどが何らかの分野に特化しているスペシャリストです。誰にも負けない得意分野がある人には多くの仕事が舞い込んでくるため、請け負う単価も高くなっていくのは自然なことです。特定の領域において基礎からトレンドまであらゆる知識を有しているスペシャリストは重宝されやすく、また報酬も高まりやすい傾向にあります。

単価を決めるには、まずは料金相場の確認から始めましょう。

フリーランスの単価は

・職種
・スキル
・実績、経験年数
・マネジメント経験の有無
・プロジェクトの工数

などに応じて変動します。料金相場はクラウドソーシングサービスやフリーランスエージェントの案件紹介ページを見ると把握しやすいです。ぜひチェックしてみましょう。

フリーランスとして生きていく覚悟はあるか?

フリーランスは、

自由な働き方ができる

仕事を選ぶことができる

スキルがあれば高い報酬が期待できる

と、会社員と比べて良い点がありますが、一方で収入が安定しないなど、不安な点も多いです。「会社員が向いていないから、フリーランス」といった生半可な気持ちではきっとすぐに失敗してしまいます。

自身がフリーランスとしてどのように働いていくのかをしっかりと計画し、スキルアップすることを怠らないように努力し続けなければいけません。それは会社員よりも厳しいかもしれません。あなたにその覚悟はありますでしょうか?覚悟がある人がフリーランスという道を選び、成功をおさめています。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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