【Javaフレームワーク入門ガイド】ITエンジニアを目指すあなたへ

Javaは、1990年代前半にサン・マイクロシステムズによって開発された、C言語をベースとしたプログラミング言語。「Write once, run anywhere(一度書けばどこでも動く)」という基本理念のとおり、元の開発環境に依存せずどんなコンピュータでも実行されるのが特徴です。Googleが開発に用いる3大言語の1つであるなど、世界中で活用される非常にポピュラーな言語です。

そんなJavaでの開発を効率的に進める上で欠かせないのが、Javaフレームワーク。

フレームワークとは、システム開発をスムーズに進められるよう、よく利用される機能をあらかじめまとめて枠組みにしたもの。フレームワークを活用すると、本来であればすべてゼロから行わねばならない作業をいくつもショートカットでき、大幅な業務効率化につながります。そのため、ほぼすべてのJavaエンジニアが開発にフレームワークを活用していると言っても過言ではありません。

現在ITエンジニアを目指して勉強している方の中には

Javaフレームワークの種類が多すぎて、どれを選ぶべきか迷っている

自分に合うフレームワークがどれなのか分からない

といった方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、Javaフレームワークの種類や選び方などについてご紹介します。

目次

Javaフレームワークを学ぶべき理由

冒頭でお伝えしたとおり、フレームワークは業務効率化に欠かせないもの。その他にもさまざまな活用メリットがあります。以下では、Javaフレームワークを学ぶべき具体的な理由をご紹介します。

【1】業務効率が高められる

最も大きな理由は、やはり業務効率化ができること。たとえばJavaでWebアプリを作るとき、「ユーザー情報の登録」「データの受け渡し」などどんなアプリでも使われる機能を毎度ゼロから作るのは、とても無駄に感じますよね。フレームワークを使うと、コマンドの入力のみで希望のプログラムを作成することが可能。本来なら数日かかってしまうような作業も、数分で完了させることができます。またフレームワークを使わずに開発すると、作成した処理が正しく実行されるか毎回入念にテストを行わねばなりません。その点、フレームワークはルールに則って入力するだけでよいため、やはり作業時間が短縮できます。

作業効率が高まるとコスト削減にもつながるため、開発プロジェクトでは基本的にフレームワークの活用がマストとなっています。

【2】プログラムの書き方を統一できる

システム開発は、実はプログラムを書く時間よりも他人のソースコードを読む時間のほうが長いと言われています。プロジェクトメンバーがそれぞれ独自にソースコードを書いてしまうと、読み取りや編集に時間がかかってしまいますし、その後のメンテナンスも行いにくくなるでしょう。フレームワークは記述のルールや法則がある程度決まっているため、複数人で作業したとしても書き方が統一され、確認がスムーズとなります。

【3】エラーを特定しやすい

システムは最初から完璧なものが作れることはほぼなく、何かしらミスやエラーが起こるもの。その度に原因特定をして改善していく必要があります。フレームワークは発生しうるエラーがある程度決まっているため、どこでどんなミスがあったのかいち早く特定できるようになります。問題があってもすぐに解決できるため、ストレス軽減にもつながります。

主なJavaフレームワーク

ではここから、主なJavaフレームワークとその概要や特徴をご紹介していきます。

Spring

Spring Frameworkは2004年に初版がリリースされた、アプリの開発を支援するWebアプリケーションフレームワークです。Javaフレームワークの中でも古い歴史を持ちますが、アップデートを重ねて現在まで多くのエンジニアに支持されています。

Springの特徴は、

AOP(アスペクト指向プログラミング)によりシステム内の共通処理を集約してくれるため、シンプルなプログラムを作ることができること。短く分かりやすいコードとなり、エラーの特定や修正が行いやすくなります。またDI(依存性の注入)機能が提供されているため、1つひとつのプログラムを独立させやすく、システムの開発・改修がスムーズになります。大規模開発や細かな仕様変更にも柔軟に対応できるフレームワークです。

Hibernate

Hibernate(ハイバネート)は「オブジェクト指向のドメインモデル」と「リレーショナルデータベース」をマッピングする「O/Rマッピング」と呼ばれており、マッピングファイルにオブジェクトの各項目と対応するレコード項目の定義を記述しておくと、オブジェクトの呼び出しや保存を行う雛型コードを自動生成してくれます。

Hibernateの特徴は、

設計がシンプルであること。それほど時間をかけずに習得することが可能です。またHibernateは「HQL」というSQLライクなクエリ言語を提供しているため、新しく言語を覚え直す手間がかからないというメリットもあります。

JavaServer Faces (JSF)

JSF(Java Server Faces)は、Jakarta EEに搭載されたJavaのフレームワークです。

JSFを使うことで、簡単にWebアプリのインターフェースを作ることができます。送信・キャンセルといったボタンや、複数から選べるセレクトボックス、文字入力のテキストフィールドを作る際に非常に役立ちます。
またJSFはツール化されているため新しい言語を覚える必要がなく、システムとして非常に扱いやすいという特徴もあります。プログラミング経験が浅い方でも比較的簡単にコード記述ができるでしょう。

Struts

StrutsはオープンソースソフトウェアのWebアプリケーションフレームワークです。

MVCモデル(Model View Controller)を採用していることが特徴で、モデル・ビュー・コントローラーを分割・整理していることで役割ごとのプログラミングが行いやすくなっています。またシステムの保守・メンテナンスにも柔軟に対応できます。その一方で、昨今の技術向上に伴って脆弱性が露見する場面もあり、別のフレームワークへ切り替えるべきという意見も挙がっています。とはいえ現時点ではまだまだ現役であり、Strutsスキルを持つ人材は依然として求められているのが現状です。

フレームワークを選ぶ際のポイント

Javaフレームワークにはさまざまな種類がありますが、どのような観点から選べばよいのでしょうか。以下で詳しくご紹介します。

【ポイント1】開発環境との相性

Javaフレームワークはそれぞれ得意分野が異なるため、どんなアプリケーションを開発するのかで適したフレームワークが変わってきます。そのためフレームワークはやみくもに選ぶのではなく、まずはどのような目的で使うのか、どのような開発や機能追加に活用したいのかを明確にしてから選定に移るとよいでしょう。

【ポイント2】学習コスト

ITエンジニアの経験が浅い方は、習得が難しいフレームワークだと扱いきれず、逆に無駄な作業時間やコストがかかってしまうこともあります。そのため、まずは学習コストの少ないフレームワークを選んでみてください。

・規約やルールが少ない
・学習用の書籍やサイトが豊富
・周りにいる人が使っている

といったフレームワークを選ぶのもおすすめです。

【ポイント3】実績や新しさ

IT業界では今新しい技術やツールが次々と生まれていますが、この動きはJavaフレームワークも同じです。古いフレームワークだと急にサポートが切れてしまったり、逆に新しすぎるフレームワークだとサポートが手薄で使いづらかったりするため、ほどよく新しいものを活用するのがおすすめです。まとめサイトやSNSなどを使って、トレンドでありつつも実績数が多いフレームワークを選ぶようにしてください。

目的にあったJavaフレームワークを活用し、効率化を図ろう

本記事では、Javaフレームワークの種類や選び方などについてご紹介しました。Javaは世界的に人気の言語であるため、フレームワークの種類も多様化しています。まずはご自身がどんなシステムを開発したいかを念頭に置き、その目的にマッチしたフレームワークを選ぶことを意識してみてください。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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