SESエンジニアの年収相場と業界の魅力、キャリアアップのポイントを紹介

求人サイトでよく見かける「SESエンジニア」。未経験からエンジニアになれる募集が多く、気になっている方も多いのではないでしょうか。研修制度が充実していたり、幅広い案件に携われたりと魅力が沢山あります。

しかし

SESって何?

キャリアアップできるの?

など気になる点も多いはず。そこで本記事では、SESエンジニアの年収相場や業界の魅力、キャリアアップのポイントをご紹介します。

目次

SESエンジニアとは

SESとは「System Engineering Service」の略。ソフトウェア・システムに関する開発から保守、運用業務に技術者を派遣する技術支援サービスのことを指します。SES企業に所属するSESエンジニアは依頼された企業のプロジェクト先で働くことになります。

一般的にエンジニア業界は、元請けクライアントからの開発依頼に対して、SIer企業とSES企業が開発分野やフェーズ毎に対応しています。

SIerとは、ソフトウェアの受託開発もしくは情報処理サービスを提供する企業のこと。SIer企業の多くはクライアントと請負契約を結ぶため、成果物に対して対価を支払います。一方で、SES企業ではSES契約が締結されるため、成果物に対しての責任は負いません。所定の時間内で技術やサービスを提供することで、報酬を得ることができます。

SES企業のニーズは今後も増加

経済産業省の調査(2019年3月)」によると、

2030年にはIT人材の不足数が最大約79万人になるという試算が出ています。IT人材の不足は年々増加傾向にあり、エンジニアを必要とする多くの企業が自社でエンジニアを確保することが難しくなっているのです。そのため、必要なときにエンジニアを調達できるSES企業が重宝されており、今の日本のエンジニア市場の大部分を占めています。

SESエンジニアの仕事内容

依頼された企業のプロジェクトによって異なり、開発や運用、テストなど案件ごとに大きく変わります。

業務依頼の流れとしては、

発注元の企業がSES事業を行っている企業に対して、システムの開発・運用・保守のために必要な人材の提供依頼・相談を行います。その条件・スキルを満たしたSESエンジニアがプロジェクトに参加します。
働き方も、客先常駐やリモートワークなど様々。勤務時間も客先に準ずるケースが多いため、日勤や夜勤など多種多様なものとなります。

また、経験が浅いエンジニアは教育係を担う先輩エンジニアとともに派遣される場合が多いです。そのため未経験から入社しても様々な経験を積み、成長していくことが可能です。

SESエンジニアの年収相場

求人ボックス 給料ナビ ※2023年10月14日現在」によると、未経験者募集のSES エンジニアの平均月給は29.1万円でした。12ヶ月分の計算をすると年収は約350万円となります。

経験者募集も含めた求人の場合、「求人ボックス 給料ナビ ※2023年10月14日現在」によると、東京都ではSES エンジニアの平均月収は47.8万円となります。12ヶ月分の計算をすると、年収は約573万円となります。求人募集では年収300万円〜年収800万円と幅広く募集がされており、経験の有無や業種によって大きく変わります。

年収を決めるのは、案件単価と還元率

SESエンジニアの年収を決めるのは、担当する「案件単価」「還元率」になります。

案件単価とは、SESエンジニアが所属するSES企業に対して発注先企業から支払われる金額のこと。一般的にSESエンジニアに支払われる報酬の還元率は50〜60%程度とされています。仮に単価が月55万円の場合、月給27.5万円がSESエンジニアの受け取る報酬となります。

入社するSES企業によって、還元率は異なる

さきほど例に出した還元率50〜60%というのはあくまで目安。SES企業によって大きく変動します。求人募集に応募する場合は、「還元率」に徹底的にこだわりましょう。SES企業は、マージンとしての取り分で社会保険料や諸経費を支払っているため、SESエンジニアの案件単価がアップすれば、自ずと手元に入る報酬も上がります。

SESエンジニアの魅力

SESエンジニアは担当企業のプロジェクトが終了すれば、次の新しいプロジェクトにアサインされるのが基本です。決められた担当業務を全うするエキスパートとして、SESでしか得られないメリットをご紹介します。

いろいろな案件に挑戦できる

SESは案件スパンの短いものが多く、短いサイクルで多くの言語や技術、アーキテクチャを経験できます。技術的な引き出しが多くなり、将来的にどんな案件でもこなせるように成長できるでしょう。

幅広い業種の案件を経験できる

SESは短いスパンでの案件が多く、毎回異なる業種の案件を担当することで、様々な業種の業務知識を得ることが可能です。結果1つの業種を多角的にみられるようになり、アイデアを出せるエンジニアに成長できます。

案件ごとに幅広いフェーズを経験できる

SESはプロジェクト毎に違うプロセスを経験でき、成功・失敗体験から最適な選択ができるスキルを養えます。開発フェーズ全体を見通した改善アイデアが湧きやすくなり、将来的にとても重宝されます。

キャリアアップのポイント

SESエンジニアは様々な業務に挑戦でき、日々新しい経験値を積めて成長できます。そのため、常日頃からキャリアアップを意識して案件に挑むことで、早い成長が可能です。

常に学習する意識を持つ

エンジニアとしてスキルアップをしたいなら、常に学習することが大切です。IT業界は変化が速い業界であるため、1年前に主流だった技術が廃れていることも珍しくありません。 自分で参考書やネットの情報、スクールに通うなどして、独学をするようにしましょう。 その過程で学んだ技術を仕事で活かすことで、案件単価のアップにもつながります。

社内外の人と交流をする

社内外関係なく、技術力の高い人から直接教えてもらうことをおすすめします。技術や知識と言った専門的な部分だけでなく、仕事全体の進め方や、常駐先のお客様の特徴などを知ることで、あなたの知見も広がっていくことでしょう。

SESエンジニアの将来性

2023年以降、多くの日本の企業がDXやAI、Iotなどを積極的に導入し始めています。中小企業基盤整備機構が2022年4月に発表した「中小企業の DX 推進に関する調査」によると、DX化に取り組んでいる企業はまだ少なく、今後より一層の導入が進められることになるでしょう。SES企業への需要も益々増えていくと予想されます。今世界中で注目される、SESエンジニアが身につけるべき最新トレンドの一例をご紹介します。

DX

デジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)の略称。

デジタル技術(AI、IoT、ビッグデータなど)を用いて、社会や組織、ビジネスの仕組みそのものを変革し、業務フローの改善や新たなビジネスモデルを創出しています。

AI(人工知能)

アーティフィシャルインテリジェンス(Artificial Intelligence)の略称。

機械学習を含むAI技術によって、コンピューターが問題解決など、人間の代わりになる活動を行うことが可能になり、今後も継続的な伸びが予想されます。

IoT

インターネットオブシングス(Internet of Things)の略称。

モノがインターネットに繋がる仕組みのことを言います。IoTで身近なモノと言えば、Apple Watch(ウェアラブルデバイス)や、遠隔操作が可能な家電、ロボット掃除機などがあります。

SESエンジニアとして年収をアップさせるコツ

端的に言えば「スキルや経験値を高める」「いい会社に転職する」の2つを実践するのがおすすめです。具体的に以下でご紹介します。

とにかくスキルを磨く

スキルを磨いて自らの人材価値を高めることが大事。会社で評価されて昇給するためにも、良い条件の会社に転職するためにも、エンジニアの知見と経験を増やしていくことが欠かせません。業務の範囲にとどまらず、興味のあることや需要のありそうなことをどんどん主体的に勉強し、スキルを高めていきましょう。リーダーなどのマネジメント経験や上流工程の経験を積むことも、エンジニアとしての価値を高めることにつながります。

高還元SESに転職する

スキルを磨いて、幅広い経験を積んだら、還元率の高いSES企業への転職を試みましょう。案件の還元率が上がれば、年収が100万円以上アップすることも珍しくありません。

一般的に高還元のSES企業は、営業部門や管理部門を縮小したり、その他固定費を削減したりしてムダを省き、還元率を限界まで高めています。そういった企業はフルリモート勤務や案件を自由に選べるケースも多く、フリーランスに近い働き方を実現することも可能です。

SESエンジニアは、自身で生きていく力が身につく仕事

昨今のIT業界は日進月歩。昔とは異なり、大手・有名企業でさえ、業績不振で経営悪化になるような時代です。これからのエンジニアは会社に依存するのではなく、自分自身で生きていく力やスキルを得ることが大事です。SES業界は、日々自身のスキルアップや年収アップに挑める業界であり、逆に、努力できない人は活躍できない業界とも言えます。エンジニアとして「どこでも通用する力」を手に入れたいなら、SES業界がオススメです。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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