フリーランスエンジニアによくある仕事面でのトラブルと対処法について解説!

会社員と違いフリーランスは自分の身は自分で守る必要があります。もしトラブルに巻き込まれて多額の賠償をすることになれば、最悪廃業の危機に追い込まれる恐れも……。そこで、本記事ではフリーランスエンジニアが遭遇する可能性が高い業務上のトラブルを掘り下げ、それらにどう対処すべきかについて紹介します。

目次

フリーランスエンジニアが遭遇する可能性が高い業務上のトラブルとは

スムーズなフリーランス生活を送るためには、未然にトラブルを回避することが重要となります。そのためには、業務上どんなトラブルが発生し得るのかをよく把握し、日ごろから対策を立てておかねばなりません。では、業務上のトラブルとは具体的にどんなものがあるのか、例を紹介します。

スケジュールに関するトラブル

これは、プロジェクトのスケジュールや納期に関連したトラブルで、主に以下のような状況が起こり得ます。

納期管理の難しさ

フリーランスエンジニアとして働く場合、複数のプロジェクトに同時で参画することは珍しくありません。その場合、それぞれのプロジェクトの納期を適切に管理し、必要な時間を充分に確保することが求められます。しかし、そうしたタスクが重なっている状態で、ひとつでも予定より進行が遅れてしまった場合、全体のスケジュールが狂ってしまうことになり、納期を守れなくなる可能性が生じます。

問われる変化への対応力

プロジェクトの進行中に新たな要求が加わる場合や、技術的な問題に直面して作業が停滞することも十分にあります。このような予期せぬ変更や問題が発生した場合、それらに対処しながら納期を守るためには、各タスクの再スケジューリングや優先順位の再設定など、エンジニア側での柔軟な対応や提案が必要となります。

スコープクリープ(要求の膨張)

スコープクリープ(要求の誇張)とは、契約時に設定されていたプロジェクトの範囲や目的が、進行途中で段々と拡大したり、変更されてしまうことを意味します。これはフリーランスエンジニアが業務上で遭遇する代表的なトラブルのひとつともいえ、特にソフトウェア開発やウェブ開発のプロジェクトで頻繁に見られるトラブルです。

具体的には、プロジェクト開始時にはクライアントから特定の機能の開発を依頼されただけだったにも関わらず、途中で新たな機能の追加や既存機能の改良、デザイン変更など、初期の予定になかった作業が増えてしまうケースなど。こういった変更が繰り返されると、上述したような納期内に収めることが難しくなるというトラブルに発展しやすくなります。

コミュニケーション不足によるトラブル

クライアントやプロジェクトメンバーとのコミュニケーション不足によってさまざまなトラブルが発生するリスクがあります。例えば、「伝えたつもり」になって認識のズレが発生する場合。特に納期や報酬、品質基準における認識のズレは後々大きな問題に発展します。

プロジェクトメンバーとのコミュニケーション不足も大きなリスクです。ITプロジェクトはチームで進めていくものがほとんどで、1人の納期遅延などによってプロジェクト全体に影響が及びます。個々が自分の役割を把握し、プロジェクト全体の目的、スケジュールを把握するためには、メンバー間でのまめなコミュニケーションも欠かせないのです。

また、まめな「報・連・相」を怠ることで、クライアントが進捗を把握できず適切なフィードバックができないことにもつながります。予期せぬトラブルが発生した場合、都合が悪いことはどうしても報告を後回しにしたり、自分たちで解決して帳尻を合わせたくなると思います。しかし、仮に挽回できなかった場合、フリーランスエンジニアだと自分たちで責任を負うことになります。

テクニカルな問題

コードのミスや、使用しているライブラリ、フレームワーク、互換性の問題など、さまざまな原因によって予期せぬバグやエラーが発生することがあります。また、使用するツールやソフトウェア、アプリケーションのパフォーマンス・セキュリティに問題が発生した場合も、プロジェクトの遅延を生み出す要因になるでしょう。

仕事とプライベートのバランス

フリーランスエンジニアとしての働き方は、時間を自由に管理できるという大きなメリットをもつ一方で、その自由度が仕事と私生活の間の境界線をあいまいにし、バランスを保つことが難しくなってしまう場合があります。

例えば、家族のいる自宅で働く場合、家事や子育てなど日常生活のちょっとした中断が、予期しない形で作業時間に影響を及ぼすことがあります。また、納期が迫るプロジェクトや新しいスキル習得が必要な場合などには、必然的に仕事へのパワーバランスが増え、プライベートの時間が少なくなってしまいます。

このような状況に陥った場合、時間管理のトラブルを引き起こすだけでなく、心身的なストレスによる作業効率の低下や、最悪の場合バーンアウト症候群(職業的な疲労感)などを引き起こす可能性が高まります。

フリーランスエンジニアが知っておくべきトラブルへの対処法

では、実際にトラブルが発生した際にはどう対処すればいいのでしょうか。トラブルの回避方法とあわせて解説します。

対処法1:計画的なスケジューリングと自己調整

まず大切なことは、計画的なスケジューリングと自己調整。具体的な方法をいくつか紹介します。

プロジェクト管理ツールを利用する

期限の管理トラブルを未然に防ぎたいエンジニアは、プロジェクト管理ツールやタスク管理ツールの使用を検討しましょう。これらのツールは、全体のスケジュールの可視化や、個々のタスクの進捗管理に非常に役立ちます。また、期限が迫っているタスクをハイライトし、時間管理を助ける機能も備えているツールもあるため、自分に合った効果的なツールを活用し、スムーズな進行管理を実現しましょう。

余裕をもったスケジューリング

各タスクに余裕をもった期限を設定することも欠かせません。予期せぬ問題や新たな要求が発生した場合に備え、事前にスケジュールの余裕をもたせるよう交渉することも大切です。そうすることで、自身のパフォーマンスアップにもつなげることができます。また、定期的にスケジュールと進捗を確認し、必要な調整も必ず行いましょう。計画が予定通りに進んでいるか、遅延が生じていないかを把握できていると、問題が発生した場合に早めに対処することができます。

優先順位の設定

複数のプロジェクトを同時に抱えている場合、タスク全てに同時に取り組むのではなく、必ず優先順位を設定しましょう。期限の近いタスクや重要度の高いタスクからはじめるなど、プロジェクトに大きな影響を与えるものから優先して取り組むことが大切です。

対処法2:明確な契約書の作成

スコープクリープを未然に防ぎ、プロジェクトを計画通りに進めるためには、具体的に以下の対策をとることが効果的です。

明確な契約作成

契約時にプロジェクトのスコープ(プロジェクトにおける作業範囲や活動、成果物)について具体的に明記し、後から増えた要求については追加のコストが発生することを明確にしておきましょう。

変更に応じたスケジュールの調整

要求の変更があった場合には、それがプロジェクトにどのように影響するかを評価し、必要な場合は納期の裁定案や作業工程の見直しも視野に入れましょう。

コミュニケーションの強化

進捗報告や定期的なミーティングを通じて、クライアントとのコミュニケーションを強化しましょう。そうすることでクライアント側の要求の変更を早期に理解し、適切に対応することが可能になります。

対処法3:綿密なコミュニケーションをとる

クライアントとスムーズなコミュニケーションを図るためには、以下のような方法が有効です。

明確なコミュニケーションプランを立てる

プロジェクト開始前に、コミュニケーションの頻度、手段、主要な連絡先などを把握しておきましょう。情報共有のルールを事前に明確化することで、業務上で起こりやすい誤解や認識のずれを防ぎやすくなります。

定期的な進捗報告

プロジェクトの進捗を定期的に共有し、問題が生じた場合はすぐに報告しましょう。日ごろから報・連・相を徹底することで、トラブルが大きくなる前に早期解決をすることが可能になります。

フィードバックの依頼

クライアントから定期的にフィードバックをもらうようにしましょう。そうすることで、必要な改善点をリアルタイムで把握することができます。またその際にクライアント側へ自身の視点からのフィードバックを提供すると、自分の能力のアピールにもなり、良好なパートナーシップの維持にもつながります。

対処法4:テクニカルな問題への対処

テクニカルな問題を解決し、業務を円滑に進めるためには以下の対処法が有効的です。

学習とアップデート

常に新しい技術トレンドを追いかけ、スキルセットを更新し続けることはエンジニアとして欠かせません。最新の技術を身につけるためには、オンラインコースやウェブセミナー、専門書籍などを活用して情報のアップデートを行いましょう。

コミュニティの活用

テクニカルな問題への対処法として、Stack OverflowやGitHubなどの開発者コミュニティを活用することも大きな助けとなるでしょう。他の開発者と情報を共有し、質問することで、問題解決の糸口を見つけることができるはずです

対処法5:ワークライフバランスをとる

仕事とプライベートのバランスの取り方は、エンジニア自身の働き方とライフスタイルによって大きく左右されます。自分にとって最適なバランスを見つけることは、長期的な成功と満足感を得られる鍵となるはず。以下を参考に、理想的なワークライフバランスを実現しましょう。

明確な仕事時間の設定

自分が最も効率的に取り組める時間帯を見つけ、その時間帯を基本的な仕事時間として設定しましょう。仕事とプライベートの時間をはっきりと分けることで、心身ともに健康的な日々を送りやすくなります。

休憩の取り方

一定時間働いた後は必ず休憩を取るようにしましょう。短い休憩でも集中力をリセットすることで、労働効率を上げることができます。

健康的なライフスタイル

適度な運動、バランスの良い食事、十分な睡眠はストレスを軽減し、パフォーマンスの維持や集中力を高めることにつながります。

趣味やリラクゼーション

自分自身の時間を確保し、趣味やリラクゼーションに時間を使うことで、ストレスの解消にもつなげることができます。

トラブルを回避し、持続的に活躍できるフリーランスへ

トラブルに見舞われた場合、フリーランスだと会社や周囲を頼りづらいことから自分で挽回しなくてはいけません。もし仮にトラブルの責任を負うことになれば、多額の借金を背負ってしまうリスクも。トラブルを回避し、持続的にフリーランスとして活躍するためにも本記事で紹介した対処法をぜひ参考にしてください。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

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