収入や仕事量が不安定なことから
フリーランスになったら後悔するのではないだろうか
と不安に感じているエンジニアの方も多いのではないでしょうか。
たしかに、フリーランスエンジニアとしてのキャリアは自由度の高い魅力がある反面、見過ごされがちな多くの落とし穴が潜んでいます。ですが、きちんと事前に対策をしておけば後悔するようなことはないはずです。本記事では、フリーランスエンジニアが後悔しやすいポイントと、それを回避または克服するための対策について深掘りしていきます。
フリーランスになって後悔した理由8選
「フリーランスになって後悔した…」という方は、なぜそう思ったのでしょうか。その理由について特に多いものを8つご紹介します。
若くして独立したり、十分な経験をもたないまま独立したエンジニアの場合、市場のニーズや競争に対応できず、低単価案件ばかりで高単価の案件を得られない現実に直面するエンジニアもいます。なかには実力不足により想定通りに案件を獲得できず、収入が会社員時代より減ってしまうエンジニアも。フリーランスの収入は良くも悪くも経験やスキルに直結するため、事前に自分のスキルや経験を客観的に評価し、市場の動向と照らし合わせることが大切です。
固定給の安定感がなくなるのも、エンジニアに後悔を感じさせる要因のひとつです。思ったように案件が獲得できないことで収入が不安定になるなか、家賃や通信費のような定期的な出費で貯金が難しくなることも。また、急な出費や、病気・ケガでの収入ダウン時は資金繰りが厳しくなるリスクが高いです。社会的信用も低いため、ローン契約やクレジットカード発行など「安定した支払いの見込み」を求められるものは審査が通りづらくなることもあります。
フリーランスは時間の自由度が高いことが魅力的ですが、一方で仕事との切り替えが難しいという面も。仕事に関するメールを休日や深夜に確認したり、常に次の仕事の不安を感じたりなど、フリーランスならではのプレッシャーを感じることも多くあります。悠々自適な生活ができると思って独立すると、後悔することになるでしょう。
フリーランスは1人での作業が多いため、相談したいときやストレスを共有する相手がおらず、寂しさや孤独を感じるエンジニアも多いようです。体調を崩した時も代わってもらえる人がいないため、体調管理について不安を感じることもあるでしょう。さらに、人によっては会社勤務でないことから何の仕事をしているのか周囲に理解されづらく、頑張りが認められないことが精神的負担になるケースもあります。
フリーランスは正社員のように厚生年金に自動的に加入することができず、全額自己負担で国民健康保険や国民年金に入る必要があります。さらに、会社が提供する各種手当やボーナス、退職金制度などがないため、老後に備えて自分の力で自己投資やリスク対策をとらなくてはなりません。
フリーランスになると、会社員時代には触れなかった税金や事務手続きが自分のタスクに追加されます。特に、確定申告は多くのフリーランスが初めて直面する課題。これまで企業が代わりに行っていた手続きや計算を、自分一人で行わなければならなくなります。レシートの整理から必要な書類の準備、正確な申告の手続きまで、初めての人には複雑で面倒に感じることでしょう。
会社員だと先輩の指導で未経験の業務に挑戦し、学びながら成長できる一方で、フリーランスは自分のスキル内での案件受注が多く、業務を通じたスキルアップが難しい場合があります。そのため、フリーランスがスキルを向上させるには、セミナーや書籍での自習や勉強会への参加が欠かせません。特に、他のフリーランスと交流できる勉強会は、学びのモチベーションを上げ、新しい知識や技術を身につける好機となるはずです。
「人付き合いが苦手だから独立した」という人もフリーランスとしての成功は難しいでしょう。なぜなら、フリーランスは案件獲得のための営業から納品まで、取引先とのコミュニケーションを頻繁に取る必要があり、信頼関係を構築することが仕事の実績に直結するからです。また、ただ単に雑談ができるレベルではなく、相手の意向の理解や論理的な提案能力が求められるため、これらが苦手な人はフリーランスとしての道に難しさを感じることが多いです。
後悔しないためにしておくべき事前対策
では、フリーランスエンジニアになって後悔しないためにはどうすればいいのでしょうか。具体的な事前対策について解説します。
フリーランスエンジニアとして成功するためには、まず明確なビジョンを持つことが大切です。ビジョンがあれば目標が立てやすくなるため、どの案件を選べばいいかもわかるようになるはずです。理想のキャリアへと道筋が明確化されることで、自身のモチベーション維持にも役立つでしょう。
フリーランスとして成功するためには、自己管理が欠かせません。そのためには自身のなかで仕事とプライベートの明確な区別をつけておくことが必要です。健康的な生活リズムを習慣化し、バランスの良い食事や適度な休息時間を確保しておきましょう。仕事とプライベートのバランスを保ち、健康的な生活を送ることでフリーランスとしても長期的に活躍できるはずです。
事前に2ヵ月～3ヵ月程度の生活費を貯金をしておくと、自身の心の安心にもつながるでしょう。フリーランスになりたての頃は、案件の獲得が難しいことが多く、収入が不安定になりやすい時期です。仕事がない時の生活資金がないと、アルバイトに追われてしまい、本来のフリーランス業が疎かになってしまうことも。また、収入の不安からフリーランスとしての道を後悔することにもつながりかねません。ある程度まとまった生活費を貯めておくことで、未来の不安を軽減し、フリーランス業に専念できる環境を整えておきましょう。
会社を辞めてフリーランスになる前に、一度副業として案件を受けてみるのもひとつの手です。自分がフリーランスとして本当にやっていけるのか事前に確かめておくことで、未知の環境にイチから飛び込むよりもリスクを減らすことができます。副業を始めることで、フリーランスとしての仕事の取り方や収入の見込みも把握することができるため、フリーランスとして本格的に稼働するための土台を築くことができるでしょう。
フリーランスになる前に人脈を築いておくことも重要です。独立する前に仕事先や協力的なパートナーを見つけておくことで、「案件が獲得できない」「収入が減った」などを防ぎ、経済的に安定した状態をつくりやすくなります。また、仲間や友人をつくっておくことでフリーランスになったあとも孤独感を感じずに過ごすことができます。
フリーランスになって後悔しないためには、スキルアップのための勉強や情報収集も必要不可欠です。IT業界とは日々変化し、新しい技術やトレンドが次々と出てくる業界。自分のスキルを磨き、最新の情報を常にキャッチアップすることは、競争力を保ち、他のフリーランサーとの差別化につながります。
事前の対策で後悔のないフリーランス生活を送ろう
フリーランスにはさまざまなリスクがあります。「こんなはずじゃなかった…」と後悔しないよう、事前にきちんとした対策を練ることをおすすめします。本記事で紹介した対策を実行すれば、リスクを減らすことは十分に可能です。ぜひ後悔のないフリーランス生活を実現してください。
また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。
