近年、働き方の多様化が進む中、フリーランスとして活躍するITエンジニアやクリエイターが増えています。デジタル化の加速とリモートワークの普及により、企業側もフリーランス人材の活用に積極的になっています。この記事ではフリーランスとして活動を始めたばかりの方や、より多くの案件獲得を目指す方に向けて、効果的な案件の見つけ方と獲得のポイントをご紹介します。
フリーランス案件を探す方法
まずフリーランス案件を見つけるには、いくつかの方法があります。以下に主な方法をご紹介します。
自分で案件を探す自信がない方はフリーランス向けのエージェントの利用もおすすめです。「レバテックフリーランス」「フリーランスキャリア」などのエージェントサービスを利用すれば、エージェントが案件とのマッチングを行い、契約交渉もサポートしてくれます。エージェントでは非公開の案件を扱っていることもあり、クラウドソーシングでは出会えない仕事が見つかる可能性も。クラウドソーシングに比べ案件単価も高く、事務手続きの代行やキャリア相談などのサポートもしてくれます。ただし、エージェントによっては手数料がかかることがあるので注意が必要です。
LinkedInやX(旧Twitter)、FacebookなどのSNSを活用して、自身のスキルや実績をアピールし、案件情報を得ることもできます。「フォロワー数=実力・実績」ではありませんが、一定数のフォロワーを獲得した方が、信頼や案件獲得につながりやすいことも事実です。
知人や友人、元同僚など、自身の人脈を通じて案件を獲得する方法もあり、特に元同僚からの紹介はおすすめです。あなたの人柄や仕事ぶりをよく把握しているので、案件のミスマッチもなく、継続的に案件をもらえる可能性が高いからです。お互い人柄や実績を知っているからこそ単価交渉もしやすく、無理なスケジュールを組まれるリスクも少ないので、できるだけ案件につながる人脈を独立前から築いておくと良いでしょう
技術カンファレンスやネットワーキングイベントに参加することで、潜在的なクライアントや同業者と出会う機会が得られます。コロナ禍以降、ウェビナーやオンラインイベントも増えているので、仕事に関連するイベントには積極的に参加すると良いでしょう。知識や最新の業界トレンドについて学べるだけでなく、業界関係者との人脈も広がるので、一石二鳥です。昨今は無料で参加できるイベントも多いので、コストパフォーマンスも高くおすすめです。
案件獲得に向けた自己PRのポイント
案件獲得には、自身のスキルと実績を効果的にアピールすることが欠かせません。具体的な方法について解説していきます。
自身が得意とする技術や分野を明確にし、具体的なスキルセットをリストアップしましょう。例えば、プログラミング言語、フレームワーク、デザインツールなど、具体的に記載することで、クライアントが求めるスキルとのマッチングが容易になります。エージェントやクラウドソーシングの依頼主、クライアントがあなたの経歴を見た時に、どんなスキルを持っているのかパッと見てわかるようにまとめておくことがポイントです。
LinkedInのプロフィールを充実させたり、GitHubでコードを公開したり、個人ブログで技術記事を発信するなど、オンライン上での存在感を高めましょう。インターネット上で検索されやすくなり、案件獲得のチャンスが広がるでしょう。X(旧Twitter)で技術ノウハウや日々の気づきを発信して、フォロワーを獲得する方法も効果的です。
案件選びのポイント
なかなか案件が獲得できないとつい自分にマッチしていない案件を引き受けてしまい、トラブルになってしまうことも。仕事を引き受ける際は、以下のポイントを考慮して、慎重に案件を選びましょう。
まず、案件を相談されたら、要求スキルと自身の能力が合致しているか確認しましょう。挑戦的な案件も成長の機会になりますが、無理をしすぎると品質低下や納期遅延のリスクがあります。全く専門外の案件を引き受けて結果的に納期遅延やクライアントの要求に応えられない場合、最悪のケースだと訴訟問題に発展する恐れもあるので、十分に気をつけましょう。
案件の報酬が作業量や難易度に見合っているかも確認しましょう。時給換算で適切な報酬かどうかを判断し、自身の市場価値を下げないよう注意が必要です。クライアントによっては報酬や納期などの条件を明確にしない状態で案件を打診し、引き受けた後に細かい条件を提示してくるケースもあります。「蓋を開けてみたらとんでもなく低単価でとても割に合わない」とならないよう、必ず事前に報酬や作業量、納期、その他の細かい条件を確認しておきましょう。
可能であれば、クライアントの評判や過去のプロジェクト実績を調べましょう。良好なコミュニケーションが期待できるクライアントかどうかも重要な判断基準です。知り合いからの依頼であれば良いのですが、初めて取引をするクライアントの場合は、あらかじめ依頼者のホームページやSNSをチェックし、信頼できる相手かどうか見極めておくと良いでしょう。ひどいクライアントの場合、案件進行中に連絡が途絶えたり、納品した後に入金がなかったりするケースもあるので注意が必要です。
契約時の注意点
何かあった時に自分の身を守るためにも、あらかじめ適切な契約を交わしておきましょう。以下、契約時の注意点を解説します。
契約書には、業務内容、納期、報酬、支払い条件、機密保持などの項目が明確に記載されているか確認します。曖昧な表現は避け、具体的な内容を記載することが重要です。口約束ではなく、必ず書面での契約を交わすことがポイントです。
成果物の著作権や特許権などの知的財産権の帰属について、明確に定めましょう。クライアントに譲渡する場合は、適切な対価を得られるよう交渉することも大切です。
報酬の支払い時期や方法について、具体的に定めましょう。前払いや中間払いの設定、遅延利息の規定なども検討すると良いでしょう。
リピーターを獲得するコツ
フリーランスが安定した収入を得るためにはリピーターの獲得が不可欠です。どうすれば継続的に案件を依頼してもらえるのか、ポイントを紹介します。
当然ながら、クライアントの期待を上回る高品質な成果物を提供することが最も重要です。技術力の向上に努め、常に最高のパフォーマンスを発揮しましょう。
クライアントとの円滑なコミュニケーションを心がけましょう。進捗報告を定期的に行い、質問や要望には迅速に対応します。プロジェクトの成功には、技術力だけでなく、コミュニケーション能力も重要です。
納期厳守は、信頼関係構築の基本です。問題が発生した場合は早めに報告し、解決策を提案するなど、誠実な対応を心がけましょう。信頼関係が築けると、継続的な案件獲得につながります。
フリーランスのキャリアアップ戦略
フリーランスとして長期的に成功するためには、継続的なインプットと成長が欠かせません。ここからはキャリアアップのポイントについて解説します。
昨今は技術が目まぐるしく進歩しているため、常に新しい知識やスキルを習得する必要があります。オンライン学習プラットフォーム、技術書、ハンズオンワークショップなど自分に合った学習方法を見つけ、自己研鑽に励みましょう。
特定の分野や技術に特化することで、その分野のエキスパートとして認知されやすくなります。自分の得意な言語、業種で実績を重ね、ニッチな市場でも高い専門性を持つことで、競争力を高められるでしょう。また、「自分はまだまだ」と思っていても、「自分はこれが得意」と周りに宣言することで、責任感が芽生え成長速度も加速するのでぜひ試してください。
上述した通り、安定して案件を獲得するためには人脈作りも欠かせません。そのためには、オンラインコミュニティへの参加、カンファレンスでの登壇、技術ブログの執筆など、自身の知名度を上げる活動も重要です。SNSでの情報発信やセミナーやコミュニティへの参加も効果的です。
安定した案件獲得に向け、自分を磨き続けよう
フリーランスには技術力の向上、効果的な自己PR、適切な案件選び、クライアントとの良好な関係構築が欠かせません。常に市場のニーズを把握し、自身のスキルを磨き続けてください。フリーランスは自由度が高い反面、安定性に欠ける側面も否めません。案件の波や収入の変動に備え、資金管理やタイムマネジメントのスキルも身につける必要があります。困難に直面することもあるかもしれませんが、それも成長の機会と捉え、前向きに取り組んでいくことが大切です。フリーランスとして安定して案件を獲得したい方は、この記事で紹介した方法やポイントを参考に、自分なりのアプローチを見つけ成功を掴んでください。
また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。