CGデザイナーの平均年収は?プロになる方法や所得アップのポイントを徹底解説

昨今、VR・AR技術が注目を集め、日常生活の身近な場面で2D・3DCGを目にすることも増えてきました。需要が高い仕事だからこそ、2次元もしくは3次元のグラフィックスを制作するCGデザイナーを、目指される方は多いのではないでしょうか。CGデザイナーの仕事内容は多岐にわたり、デザインだけでなく産業用の図面や画像、ゲーム、アニメーションなど、活躍できる場面も増えています。

ただ、何となく想像はつくものの、実際どんな仕事内容なのか、どんなスキルが求められているのか、給与の相場はどれくらいなのか、気になる人も多いはず。そこで本記事では、CGデザイナーの仕事内容や初心者からプロになるための方法、平均年収、給料アップの秘訣を徹底解説します。

目次

CGデザイナーとは

CGデザイナーは、コンピューターや専用ソフトを用いて2D、3Dのグラフィックを制作します。「CGアーティスト」「CGクリエイター」と呼ばれることもあります。最近では3GCGの進化と普及により、アニメ・映画・ゲームなどの動きのある映像制作のほか、現代では建築・車・機械設計など幅広い業界で需要が増えており、活躍の場は広がっています。

<CGデザイナーの職種例>

・モデラー
アニメやゲームなどに出てくるキャラクターだけではなく様々なアイテムや背景などをCGソフトを使い立体的に作ります

・テクスチャリング
Photoshop(フォトショップ)やSubstance Painter(サブスタンスペインター) といったソフトでモデリングをしたものに対してテクスチャリングと呼ばれる作業を行うことで現実的な質感などを表現します。

・アニメーター
CGに動きをつけることがメインの仕事です。人間だけではなく架空のキャラクターや背景などにも動きをつけます。

CGデザイナーの平均年収

求人ボックス 給料ナビ ※2023年11月27日現在」によると、企業勤めのCGデザイナーの月給は20万円〜45万円と幅広いです。月給額から年収を換算すると、年収360万円〜540万円となります。求人の中には年収700万円、800万円を上限とする募集もあり、経験によって年収額は大きく変動します。CGデザイナーの分野が2Dと3Dと異なっても、平均年収に差はないようです。

より年収を稼ぎたいのなら、腕を磨いて独立するという方法もあります。腕の良いCGデザイナーは引く手数多でしょう。仕事をすればするほど、年収は右肩上がりになります。

CGデザイナーの給与を左右する要因

企業勤めのCGクリエイターは、年齢が高くなるにつれて年収も増加する傾向にはありますが、それ以上に年収をアップさせるために必要なのがスキルです。

幅広いスキルを身につける

2次元CGだけではなく、ニーズが増加している3次元CGの制作ができたり、VRやARなどの最先端技術と組み合わせたCG制作が可能だったりすると年収アップにつながるでしょう

所属する企業で大きく変わる

CGクリエイターの年収を大きく左右するもう1つの要因は所属する企業です。企業の中には、CGのデザインを低単価で売る会社もあれば、高品質な3次元CGを創り込んで高単価で売る会社もあるでしょう。入社後の年収アップを目指したいなら、その企業が受けているCG制作の内容や、それによる企業の売上高にも着目しておくことが大切です。

CGデザイナーのキャリアパス

キャリアパスとして、アートディレクターやフリーランスが挙げられます。

アートディレクター

書籍・雑誌の表紙やポスター、CMなどのデザイン制作において、進行管理を担う職種です。アートディレクターとして働く際は、デザイナー経験のほか、企画力やプレゼンテーション能力、スケジュール管理能力が求められます。

フリーランスのCGデザイナー

独立する前にしっかりと人脈を築くことが大切です。フリーランスは基本的に自分で営業しなければならず、受注した案件の数や報酬によって収入が増減するからです。会社員時代の同僚やデザイナー向けのセミナーで知り合った人などと信頼関係を築けていれば、フリーランスになった際に依頼してもらえる可能性も高くなります。

CGデザイナーに必要なスキルと知識

CGデザイナーには、デザインやコンピュータの知識やスキルの他、コミュニケーション能力も求められます。詳しく解説します。

グラフィックツールの知識

Mayaや3ds maxといったCGソフトの技術や、Illustrator、Photoshopなどの画像処理ソフトを使いこなすスキルがないと、CGデザイナーにはなれません。最低でもこうしたグラフィックツールの知識やスキルは身につけておきましょう。

デッサン力

抽象的なイメージをCGに落とし込む表現力や、デッサン力も不可欠といえます。モデリングやテクスチャ設定、ライティングなどでリアルさを表現するには、さまざまな角度からキャラクターの姿をイメージできる空間認知力も重要です。

コミュニケーションスキル

CGデザインは多くの工程に分かれ複数のCGデザイナーがチームで制作していくため、連携作業を円滑に進められる協調性やコミュニケーションスキルも求められます。グラフィックのイメージをすり合わせる折衝力や、抽象的なイメージを言葉にする言語化力があるとよいでしょう。

<CGデザイナーが取得しておきたい資格>

CGデザイナーになるために取得しておいた方がよい資格を紹介します。

益財団法人画像情報教育振興協会が主催する、CGや映像制作のスキルを証明できる検定です。難度によってベーシックとエキスパートの2種類に分かれており、デザインや2次元CGの基礎にはじまり、モデリングやアニメーションといった3次元CGの技法や映像制作の基本など、CGデザイナーに欠かせない知識の習熟度が試されます。

Photoshopを用いた画像編集能力を測る認定試験。制限時間内にコンテンツを制作する操作スキルと、与えられた指示を正確に読み取って形にする問題解決力などが身につきます。

デザイン・DTP業界で多く採用されているIllustratorを用いたグラフィック制作能力を測定・評価する資格検定試験。Photoshopクリエイター能力認定試験と同じサーティファイソフトウェア活用能力認定委員会が主催しており、こちらもスタンダードとエキスパートの2級種が用意されています。

CGデザイナーになるためのステップ

CGデザイナーとしてのスキルを身に付けるための、3つの方法を紹介します。

【1】学校に通ってCGデザインを学ぶ

CGデザインの制作スキルを身に付ける方法の1つとして、専門学校に通うことが挙げられます。CG制作の工程ではデッサンを行うこともあるため、芸術系の大学で絵画や彫刻などを専攻すれば、より専門的な技術が身に付くでしょう。

【2】制作現場で働きながら学ぶ

「Illustrator」や「Photoshop」などの画像処理ソフトがある程度使えるのであれば、制作現場のアシスタントとしてCGデザインのアルバイトが見つかる可能性があります。最初は画像上のノイズを消したり、画像合成用のマスクを切るといった地味な作業が続きますが、先輩から知識・技術を教えてもらえるかもしれません。

【3】独学で学ぶ

CGデザインを行うソフトウエアやOSは日々進化するので、学び続けることがプロには求められます。各ソフトウエアは、チュートリアルやガイドブックが多数存在するので、独学で読み解いていくだけでも多くの知識・スキルが身につくでしょう。

収入を最大化するためのコツ

CGデザイナーになって収入を上げるために、必要なスキルを紹介します。

デッサンスキル

CGデザイナーは、物を立体的にとらえる観察力や表現する力が必要です。デッサンスキルがあることで、CGの表現にも幅や深みが出ます。CGデザイナーは、年功序列というよりはスキルで評価がされることが多いためデッサンスキルを上げCGの表現力を高めることが収入増につながります。

コミュニケーションスキル

CG作品を1つ作る際に、多くのCGデザイナーやクリエイターが関わりチームで完成をさせることがほとんどです。ディレクターの立場になると、CGクリエイター以外のクライアントやプロデューサーとやり取りしながら仕事を進めることもあります。一般的には、ディレクターなどの役割になると責任を持つ範囲が増えるため、年収が上がることが普通です。

マネジメントスキル

CGデザイナーとして働き始めると、最初はアシスタントなどの業務も多いですが、キャリアを積むにつれマネジメントを行う役割になっていくことがあります。他のCGデザイナーのマネジメントをしながらプロジェクトを進めるなど仕事においての裁量が広がっていきます。マネジメント業務を行うようになると年収も上がる傾向にあります。

CGデザイナーとして長年活躍していくために

CGデザイナーは、今後もますます需要が増えると見込まれる職種です。しかし長年活躍していくためには長期視点での戦略が欠かせません。将来的にフリーランスとして独立を考えている場合は、あなた自身を売り込むための戦略を絶対に練ってください。それができるかどうかで、成功し続けられるかが決まると言っても過言ではありません。クライアントから喜ばれる仕事をするために、持続的なスキルアップを続けて、トレンドや市場動向に柔軟に適応できる人が長年活躍していきます。

また、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次