世界中の大企業から中小企業まで、幅広い規模の企業で活用されているSAP。セキュリティの堅牢性と、柔軟なカスタマイズ機能が評価され、多種多様な業界で利用が進んでいます。
現在の需要や将来性の高さから、
SAP案件に挑戦してみたい
という方も多いでしょう。
そこで本記事ではSAPの将来性や必要なスキル、案件の内容や具体的な獲得方法まで解説します。気になる方は、ぜひ参考にしてください。
SAPとは
ドイツのソフトウェア会社SAP SEが提供する経営資源計画（ERP）パッケージのひとつで、正式名称を「Systems, Applications, and Products in data processing」といいます。 SAPの大きな特徴は、会計、営業、生産、在庫管理など、企業経営に関連するさまざまな情報を一元管理できる点です。それぞれの業務アプリケーションが統合されているため、企業が複数のシステムを導入する必要がなく、導入コストや運用コストを抑えられるというメリットがあります。
SAPの将来性
デジタルトランスフォーメーションが推進されるなか、企業はさらなる効率化やスピード感を求めています。そのため、ビジネス全体を見渡し、データを一元管理できるSAPのような統合型のソフトウェアは今後も高い需要が見込まれます。また、AIやIoTといった先端技術との連携による新たなビジネスモデルの開拓も注目されており、将来が期待されるソフトウェアといえます。
SAPエンジニアに必要な5つのスキル
SAPを扱うエンジニアとして活躍するためには、どのようなスキルが必要なのでしょうか。
どんな業界でも基礎が大切ですが、特にIT業界では基礎となる知識が必要です。そのため、SAPシステムの基本的な構造や、ABAP（高度ビジネスアプリケーションプログラミング）などの基本的なプログラミング言語について知っておくことは欠かせません。
SAPはビジネスプロセスを自動化するシステムなため、ビジネスプロセスについて理解してする能力も重要です。実際のビジネスの流れを理解し、適切なシステム設計や改善提案を行えるように身につけておきましょう。
SAP導入プロジェクトは多くの場合、複数の人々がチームを組んで行われます。そのため、プロジェクトマネジメントのスキルがあることも大切です。スケジュール管理、リスク管理、コミュニケーション能力など、プロジェクトを円滑に進めるためのスキルが必要です。
SAPエンジニアは、クライアントやプロジェクトメンバー、SAPコンサルタントなど多くの人たちと共に作業を行います。そのため、スムーズに情報を伝え、共有を行うコミュニケーションスキルも欠かせません。
ITプロジェクトにはさまざまな問題が発生します。そのため発生した問題をいかに早く、適切に解決できるかがプロジェクトの成功に直結します。また、問題を未然に防ぐアイデアを提供することも求められます。
SAPの具体的な案件内容
SAPを扱う案件にはどんなものがあるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。
SAPを導入する目的や期待する効果は企業によって異なるため、ビジネス要件を詳細に把握し、最適なSAPソリューションを選択することが求められます。そのため専門知識をもつコンサルタントの存在が求められ、企業の現状分析からソリューション選定、SAPの導入計画などを手がけます。
SAPは標準機能だけでなく、企業独自のビジネスプロセスをサポートするためのカスタマイズが可能です。そのため、SAPエンジニアは企業の具体的な要求や制約に基づいてシステムをつくります。開発言語はABAPが主体で、他にもJavaなどが使われます。
SAP導入は単なるシステム導入以上に、業務プロセスや社内ルールなど全体的な変革を伴うため、組織全体で一体となって取り組むことが求められます。そのためプロジェクトマネージャーやビジネスパートナーなどがプロジェクト全体を牽引し、全体最適の視点で導入を進めることが求められます。
SAP導入後は、システムの安定稼働を実現するために、定期的な監視やトラブルシューティングが必要です。また、ビジネス変化に応じてSAPも柔軟に対応しなければならないため、業務要件の変更対応やシステム改善なども行います。
SAP案件の獲得方法5選
実際にSAP案件を獲得するためには、どのような方法があるのでしょうか。
SAPエンジニアとしての基礎知識や技術を習得することはもちろんのこと、関連資格を取得することでも自分のスキルを証明できます。SAP関連の資格は多数存在し、その中でも特に需要が高いものを取得すると、案件獲得の可能性を増やすことができます。継続的に案件を獲得するためには、最新の技術トレンドをキャッチアップし、常にスキルを磨きましょう。
業界イベントやセミナーに参加することで、最新の情報やトレンドを把握するだけでなく、人脈を広げることができます。他のエンジニアや企業の関係者と交流することで、新たな仕事の機会を掴めたり、セミナーで講師として話すことで自分の存在をアピールすることが可能です。
自身のスキルや経験を具体的に示し、クライアントからの理解を得やすくするため、自分を売り込むための有力なツールであるポートフォリオを作成しましょう。過去のプロジェクトの概要や自分が担当した部分、取得資格、専門スキルなどを詳しくまとめ、見やすいフォーマットにまとめることが大切です。
案件を探す手段として、フリーランス向けプラットフォームや専門エージェントに登録するのも有効な方法です。プラットフォームやエージェントに登録することで、自分一人では見つけるのが難しい案件を見つけてくれることがあります。また、エージェントは交渉や契約手続きのサポートなど、案件獲得に役立つサービスなども充実しているため、案件獲得から契約までをスムーズに進めることができます。
頼りになるエンジニアとして評価を得ていると、クライアントからの紹介で案件を獲得することもできます。信頼関係を築くために、期限を守る、品質の高い仕事を提供する、コミュニケーションを重視するなど、プロフェッショナルとしての基本的な姿勢を徹底しましょう。
SAP案件の獲得に役立つ資格
上述した案件獲得方法のなかで紹介した資格について、具体的にはどんな資格があるのでしょうか。3つの資格について見ていきましょう。
SAPのデータソリューション、HANAの技術者向け資格であるSAP C_HANATEC_17は、業界でも最も認知度が高い資格の一つです。SAP HANAの導入、運用、メンテナンスに関連する全般的な知識を問われるのが特徴となっています。
SAPのプログラミング言語であるABAPの開発スキルを証明する資格です。この資格をもつことで、ABAPのプログラム設計や設定、テスト、デバッグなどの実践的な知識をもつことを証明します。
SAPの新しい製品SAP S/4HANAの販売に関わる知識を証明する資格です。シナリオの設定や組織構造の管理、営業と物流のための主なビジネスプロセスに関する知識があることを示します。
高い将来性のある分野にチャレンジしよう
本記事で紹介したように、SAPの将来性は高いと言えます。現在のビジネス環境に対応するため、そして次世代のビジネス環境に備えるため、SAPはテクノロジーと連携しつつ今後も進化し続けていくでしょう。SAP案件に興味ある方は、ぜひSAPについて勉強し、SAP案件に挑戦してみてください。
本記事で紹介したマッチングサイト以外にも、案件獲得にはフリーランスキャリアの利用をぜひ検討してみてください。これまでの経験やスキルに応じた案件を紹介させて頂きます。
