Webサイトやアプリケーションの動作を支える重要な役割を担っているバックエンドエンジニア。企業のIT化が進む中、システムの基盤を構築・維持するこの職種は業界内でも注目されています。
一方で一般ユーザーからは見えない部分を扱っていることから、
具体的にどんな仕事をしているのか？
未経験から目指すことは可能か？
と疑問をもつ方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、バックエンドエンジニアの仕事内容や必要なスキル、未経験からバックエンドエンジニアになる方法について詳しく紹介をします。バックエンドエンジニアに興味がある方、将来のキャリア選択のひとつとして検討している方はぜひ参考にしてください。
バックエンドエンジニアの主な仕事内容
バックエンドエンジニアとはどんな仕事なのでしょうか。主な業務について見ていきましょう。
サーバマシン・クラウドコンピューティングなどのハードウェアの選定や導入、サーバソフトウェアのインストール、要件定義、設計、構築を行います。バックエンドエンジニアの業務範囲は広いため、サーバーサイドエンジニアやインフラエンジニアと呼ばれる人が担当することもありますが、基本的にはバックエンドエンジニアが一貫して担当します。
データベースの設計、構築、運用、保守を一貫して行います。具体的には、使用するDBMSの選定からスキーマ設計、インデックス設定、クエリ最適化、バックアップ・復元、パフォーマンスチューニングなど。バックエンドエンジニアによってすべてが適切に行われることで、システム全体のパフォーマンス向上やデータの一貫性・整合性を維持することができます。
異なるシステム間でのスムーズなデータの交換を可能にするため、アプリケーションやWebサイト間でどのようなデータをやりとりするのか定義し、設計をします。また、決めた設計に基づいてプログラムの開発も担当します。
システムのパフォーマンス向上やセキュリティの確保もバックエンドエンジニアの役目。コードの最適化や効率性とパフォーマンスの向上、データのセキュリティ維持に努め、障害発生時には迅速な対応と復旧を行います。
バックエンドエンジニアに必要なスキル
未経験からバックエンドエンジニアを目指すには、どんなスキルを身につけておく必要があるのでしょうか。
バックエンドエンジニアに求められる一番のスキルがプログラミングスキルです。特に、PythonやJava、Rubyなどのサーバーサイド言語について理解していることが求められます。またデータベースについての理解も欠かせないため、SQLを使ったクエリ作成やNoSQLデータベースに関する知識も必要です。
高度なシステムを効率良く開発するには、データ構造とアルゴリズムの理解も欠かせません。さまざまな種類のデータ構造を使いこなし、適切なアルゴリズムを選択できることで、よりスムーズで安定したシステムを作ることができます。
大規模なプロジェクトでは、システム設計の段階でバックエンドエンジニアによる的確な判断が求められます。そのためデータベース設計やAPI設計はもちろん、セキュリティやパフォーマンスなどの観点からシステムの構造を設計する能力はバックエンドエンジニアにとって重要なスキルとなります。
技術的なスキルだけでなく、コミュニケーション能力も欠かせません。他のエンジニアやチームメンバー、クライアントと適切にコミュニケーションをとることで、問題解決がスムーズに進行し、プロジェクトの遂行を円滑にすることができます。
タスク優先度の決定やリソースの管理、スケジュールの立案なども任せられるため、マネジメント能力もバックエンドエンジニアには必須です。プロジェクト全体を俯瞰し、各メンバーの進捗を把握しながらプロジェクトを推進します
バックエンドエンジニアになるためのステップガイド
エンジニア未経験からバックエンドエンジニアを目指す場合、どのようなステップで取り組むのが良いのでしょうか。
はじめにどのプログラミング言語から学習をはじめるかを決めましょう。はじめて学ぶ方には比較的文法が理解しやすいJavaScriptからはじめるのがオススメです。またRubyやPythonなどのサーバーサイドの言語を学ぶことも欠かせません。
次にSQLと呼ばれるマークアップ言語について知識を習得します。SQLを理解できればアプリケーションの情報を管理するデータベースを操作して、データの読み込みや更新、検索、削除などの対応が可能になります。データベースにはリレーショナルデータベースとNoSQLデータベースという2種類があるため、開発するアプリケーションの要件によって適切なデータベースを選べるようにしておきましょう。
アプリケーションの開発において柔軟性と効率性を向上させるためには、フレームワークやライブラリを利用することがオススメです。フレームワークはアプリケーション開発におけるいわば骨組みを提供してくれるため、開発者は必要な機能を組み込むだけで開発を進められるようになります。例えばJavaを選んだ場合はSpring Boot、Pythonを選んだ場合はDjangoやFlaskがよく用いられるため、開発効率を高めるためのツールの知識を身につけておきましょう。
上述したような知識や技術力を身につけた後は、実際に開発作業にチャレンジしましょう。個人プロジェクトをはじめるもの良いですし、既存のオープンソースプロジェクトに参加するという選択肢もあります。オープンソースプロジェクトへの参加は、特にプロのエンジニアとの交流や、実際の開発環境で使われている技術に触れる絶好の機会にもなります。
言語学習にオススメのサイト3選
効率的にスキルを高めるために、ナレッジサイトの活用もオススメです。以下ではプログラミング学習を進めるうえで、特にバックエンドエンジニアに役立つオンライン学習サイトを3つ紹介します。
オンライン学習プラットフォームで、Python, Java, SQLなどの言語や、データベース管理、サーバー構築などのコースがあり、初心者から中級者まで幅広いレベルに対応しています。教材の質が高く、インタラクティブなレッスンとプロジェクトを通じて、実践的なスキルを身につけることができるため初心者におすすめのサイトです。
Python、Java、Node.jsなどのプログラミング言語、データベース、API開発、クラウドサービスなどバックエンドエンジニア向けに多様なコースがあります。業界の専門家が教える詳細なビデオ講座と実践的なプロジェクトを通じて、実務に直結するスキルが学べます。自己ペースで学習しやすく、初心者から上級者までレベルに合わせて選べるのも特長です。
アルゴリズムやデータ構造に関する数千のプログラミング問題を提供しているオンラインプラットホームです。コミュニティ機能を通じて他のエンジニアと知識を交換することもできるため、実践的な問題解決能力を養い、技術力を高めるのに最適なサービスです。
継続的な学習でゼロからバックエンド開発を学ぶ
ユーザーの期待に応えるWebサイトやアプリケーションをつくるためには、その基盤をつくるバックエンドエンジニアの存在が欠かせません。その重要性からバックエンドエンジニアになるまでに学ぶことは多いですが、一貫性のある学習と継続的な実戦で未経験からでも十分に目指すことができる仕事です。さまざまな最新技術も学びやすい職種なため、やりがいを感じたい方はぜひバックエンドエンジニアを目指してください。
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